2013-11-23 07:00 am by 須坂新聞
小中学生が合唱や合奏を発表する「こども音楽コンクール」の地区大会と選考会がこのほど行われ、墨坂中合唱部(34人)が県代表の1校に選ばれた。30日に東京都内で開く、東日本Bブロック大会(長野、新潟、静岡、山梨県)に出場する。地区大会直前に顧問の船崎美穂教諭が交通事故で亡くなるという悲しさを乗り越え、2年連続でつかんだ東日本大会で部員たちは「船崎先生に届くように、精いっぱい歌いたい」と、練習にも熱が入っている。
女声3部合唱「女声合唱曲集・笑いのコーラスから『贈り物』」(高階杞一作詩、横山潤子作曲)を歌った。一次(CD・MD)審査を通過し、10月に長野、伊那、上田の3会場で開かれた地区大会の長野大会で優秀賞を受賞。その後の選考会で3会場全ての優秀賞校(54団体)の中から東日本Bブロック大会へ出場する県代表の17校(うち中学校合唱の部7校)に選ばれた。
部長の高野帆南さん(2年)は「長野大会は先生が亡くなって1週間後だったので、先生にこの歌を贈り物として届けたいと思って歌った」、前部長の山上奈々さん(3年)は「練習では泣いてしまう部員もいたが、本番は泣かずに気持ちを一つにして歌い切れた」と振り返った。
生徒たちの要望で長野大会から指揮を任されている、昨年度まで同校の校長を勤めた小林雅彦さんは「この曲は『一番素敵な夢、君に届け、そっと…そっと…』という歌詞で静かに終わる。生徒たちはこの部分を特に思いのこもった音にすることで、先生の死を乗り越えようとしている。心から応援してあげたい」と話す。
東日本大会に向けて高野さんは「今までで一番いい合唱をして、その歌を贈り物として先生に届けたい」、山上さんは「34人のメンバーで歌えるのも最後になるかもしれないので、悔いの残らないように墨中らしい合唱をして、先生にも『よかったね』と言ってもらえるように歌いたい」と話している。
2013-11-23 07:00 am by 須坂新聞 - 2 コメント
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