2020-10-31 07:00 am by 須坂新聞
須坂五岳ロータリークラブ(藤本行宏会長、会員26人)はこのほど、長野養護学校高等部すざか分教室を見学した。
同教室は4年前、旧第2通学区(須坂市、中野市、小布施町、高山村など)初の特別支援学校高等部分教室として旧須坂商業高校内に開室した。
社会的自立、主体的な生活、共生社会の実現を教育目標に掲げ、生徒一人ひとりのニーズに対応して、野菜づくりなどの農耕園芸、ビルクリーニングなどの作業学習をメーンに実施している。現在の生徒数は34人。
見学に先立ち、主任の滝沢泉さんは「1年目に農耕園芸、2年目にビルクリーニング、3年目に食品加工を、地域の皆さんの協力を得て進めてきた。今年からは『須坂シルク物語』を始めた」。
「須坂シルク物語は雨天の時や冬場の作業学習として、地域の人から使わなくなった絹(着物など)を分けていただき、その絹を使って製品化するもの。現在販売に向けてシルクコサージの商品開発を進めている。質の高い製品やサービスを提供することで地域社会に貢献したいと考えている」と説明した。
続いて、進路指導主事の小田切仁志さんは「令和元年度は福祉事業所に5人、一般企業に5人就労している。一般企業への就職を希望する生徒が増えている。事業主の皆さんには生徒の働きたいという思いを今後も応援してほしい」と話した。
その後、各学年の授業を見学した。1年生の授業では宿泊学習に向けての事前学習。2年生の授業では「一緒に働きたい人はどんな人」をテーマに話し合い、「ありがとうと言ってくれる人、笑顔の人がいい。落ち着きのない人や返事のない人は困る」などの意見があった。3年生の授業では「身だしなみ」について話し合い、「身だしなみは相手への思いやり。雰囲気が良くなり、まわりの人が気持ちよく働ける」などの意見があった。
同クラブの藤本会長は「分教室がしっかりとした理念で活動し、地域と交流を深めていることに感動した。授業も活発に意見を出し合い、加工した焼き菓子、農産物、開発中のシルクコサージュの質も高いと感じた。今後も皆さんがより活躍できるよう、支援していきたい」と話し、大野教頭は「地域に開かれた学校を目指して、豊かに生きる力、社会生活を営む力を育てている。本日は皆さんに分教室の活動を知っていただく良い機会となった」と感謝していた。
2020-10-31 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント
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