【参院選県区】現職杉尾氏が再選果たす

2022-07-16 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 任期満了に伴う第26回参議院議員通常選挙は10日、投開票され、6氏が争った県区(改選定数1)は、現職杉尾秀哉氏(64、立憲民主党)が再選を果たした。自民党新人でタレントの松山三四六氏(52)は、前半から勢いに乗り、追い上げたが届かなかった。57,000票余の差。
 杉尾氏は開票の夜、選挙戦を振り返った。「何度ももう駄目かもしれないと思った。長く厳しく苦しい18日間だった」と語った。
 新任期を前に「選んでくださった皆さんに感謝を申し上げる。皆さんの代表として、政治家としてふさわしい行動を取ってまいりたい」と引き締めた。
 勝因には「6年の実績を訴え続けたこと」や「次を任せられるのは私しかいないと自信を持ってお伝えできたこと」を挙げた。
 さらに「選挙後に憲法改正や安全保障関係の大幅な変更や見直しの可能性がある中で、有権者に危惧の念があり、多くの皆さんの共感を呼んだ。与党1強だけでは駄目とバランス感覚のある皆さんが素晴らしいご判断をされた」と指摘した。
 選挙戦では1.暮らしと命を守る 2.地域を守る 3.平和を守る―の三つを柱に訴えた。
 選挙戦12日目の3日、須坂駅前で演説した。市民と野党の統一候補を強調。梅雨明け後の高温だけでなく、選挙戦も熱いと訴え、今選挙の意味が浸透しているとは言い難いと危機感を表した。
 「これまでの6年間は託された思いや願いに応えるために必死だった。予算委員会では歴代3人の総理とも対決した。政府の無駄遣いを追及しているが、考えられないような支出が行われている」と与党1強支配の弊害に触れ、野党が強くならなければ政治はよくならないと強調した。
 一方、松山氏は6月25、26日に須高各地で街頭演説した。個人演説会では「移住したい県日本一の魅力を発信し、さらに幸せな県にしたい。信州への恩返しのため立候補を決意した」と力を込めた。日増しに勢いが強まったが届かなかった。
 開票の夜、松山氏は「このような結果になり、深く深くおわび申し上げる。全ての責任は私にある。もっとしっかりと人生を誠実に一生懸命にまい進していれば皆さまのお力になれたやもしれない。まだまだそのような人物ではありえなかったということで、信州の皆さまに恩返しができるよう成長を諦めることなく生きていきたい」と語った。
 期日前投票(6月23日〜7月9日の17日間)は、3年前の前回(16日間)より全県で55,781人多い400,992人だった。須坂市は1,463人多い8,000人(選挙人名簿登録者の18.97%)。小布施町は299人多い1,989人(同21.51%)。高山村は251人多い1,381人(同24.04%)。
 安倍晋三元首相が街頭演説中の奈良市で銃撃され、死亡する事件や、ウクライナ危機・核の脅威による外交・防衛への関心、6氏の争いなどから、投票率は全県57.70%と前回(3年前)より3.41ポイント上回った。須坂市52.76%(3.02ポイント上昇)。小布施町59.53%(2.79ポイント上昇)。高山村61.94%(4.56ポイント上昇)。
 表は須高市町村の県区候補者別得票と比例代表政党別得票(政党・候補合計)。比例候補者別得票は省略。

2022-07-16 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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