墨坂中卒業生が「24歳の集い」開催

2024-05-11 09:50 am by 須坂新聞

お知らせ icon 「成人式は人生で一度きり。心残りがあった」―。
 新型コロナウイルス禍の影響で成人式ができなかった須坂市の墨坂中学校卒業生有志が4日、市臥竜山公会堂で「24歳の集い」を開いた。友人や恩師と近況を報告し合ったり、思い出話に花を咲かせたりして交流。約20人が和やかなひとときを過ごした。
 実行委員会(5人)が主催した。塩川町の垂澤裕貴(ひろき)さん(23、屋部町出身)、愛奈さん(23、塩川町出身/旧姓・齊藤)夫妻が実行委員長を務めた。
 3年前、人生の節目を新型コロナに翻弄(ほんろう)された世代だ。当時の新成人(2020年度成人)は554人(墨坂中卒業生は5クラス・179人)。1月の成人式が中止となり、屋外で計画された8月の代替イベントも大雨に見舞われ、かなわなかった。有志がLEDスカイランタンを作り、屋内に浮かべた様子を収録して動画配信した。
 2人とも成人式に出席するつもりだった。「何で自分たちの代だけ…」。待ちわびていた仲間との再会は果たせなかった。
 裕貴さんはスーツで、愛奈さんは母親の振り袖を着て写真を撮って記念にしたが「成人式の思い出がないのが切なかった。いつか機会があればみんなで集まりたいと思っていた」と言う。
 昨年9月に市へ相談。12月には実行委をつくって準備を進めた。墨坂中学区への回覧やSNSで開催を周知して参加者を募り、この日を迎えた。
 上田市から駆け付けた会社員の町田(旧姓・山岸)呼冬(こと)さん(23、幸高町出身)と、医療ソーシャルワーカーの堀内柊織(しおり)さん(23、中島町)は幼なじみ。「2人で懐かしい話がいっぱいできた」と笑顔を見せた。
 恩師の一人として参加した浦野澄子さん(太子町)は、森上小で担任した教え子3人と再会した。心身ともに成長した姿に目を細めながら「人生にはつらいこと、大変なこともあるけれど全て糧になるはず。自分と周りの人を大事にして歩んでほしい」とエールを送った。
 実行委員長の垂澤さん夫妻は「参加者は少なかったけれど『楽しかった』『企画してくれてありがとう』と言ってもらえてうれしかった。いい思い出になりました」と喜んだ。

2024-05-11 09:50 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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