2016-08-06 07:00 am by 須坂新聞
福島第一原発の事故から5年が過ぎた今も、不安を抱えながら生活する福島の親子21人が先月29日、須坂市動物園を訪れ、動物とふれあったり、イベントなどを楽しんだ。
子どもたちを放射能から守る信州ネットワーク・北信(斉藤純子代表)が25日から5泊6日の日程で招いた「のびのび信州サマーキャンプ」の5日目。
この日、動物園では土用の丑の日にちなんで、ペンギンにドジョウを与えるイベントを開催。福島の子どもたちも歓声を上げながら素手でドジョウをつかんだり、水槽に放されたドジョウをペンギンが奪い合う様子などを興奮しながら観察していた。
福島市から参加した栗城敦大(くりき・あつひろ、小2)君は「毎日楽しいよ」と大はしゃぎ。母親の恭子さん(40)は「今は学校でプールにも入れるが、山へ行く行事はなくなった。須坂で思い切り自然体験ができて、本当にうれしそう」と、汗だくになって友達と遊ぶ我が子を見守った。
また福島市の平田靖子さん(47)は成(せい、小5)君、結萌(ゆめ、小3)さんと今回3回目の参加。福島はもう安心、安全だと言われるようになっても、子どもを守る母親としては食べ物のことなど今でも思いは複雑だという。「このキャンプではいつも、スタッフの方たちが私たち一人一人の気持ちに寄り添ってくれる。普段あまり口にできない不安なども参加者同士で共有できた。今回も親子共々リフレッシュできました」。
キャンプはことし4回目。今回は峰の原高原の県須坂青年の家に宿泊し、菅平牧場散策やそば打ち体験、マレットゴルフ、キャンプファイヤーなどを楽しんだ。
同ネットワーク事務局の青山正さん(須坂市塩川町)は「チェルノブイリの事故は30年たっても未だ解決していない。東日本大震災は5年。子どもたちをどう守るか。息の長い支援が必要」と話していた。
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