平和な世の中へ考えて〜宮尾監督映画の上映始まる

2017-08-05 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市高畑町のフリーディレクター宮尾哲雄さん(67)が監督・構成・編集したドキュメンタリー映画「原田要 平和への祈り―元ゼロ戦パイロットの100年」の上映が、7月29日から長野市の長野相生座・ロキシーで始まった。初日は宮尾監督が舞台あいさつし、「原田さんが天国から導いてくれて、映画ができた。原田さんは、今の時代に生きる我々に平和な世の中を築いてほしいという思いで、自身の経験を話してくれた。我々はそれに向かってどう生きていくか、考えなければならない」と来館者に呼びかけた。
 原田さんは長野市浅川生まれで、太平洋戦争中、ゼロ戦操縦士として真珠湾攻撃やミッドウェー海戦などに参加し、多くの敵機を撃墜するなどした。
 戦後、その償いの意味を込めて幼稚園を経営し、子どもたちに命の大切さを伝えた。テレビで湾岸戦争の様子を見た若者が「花火のよう」と話しているのを聞いてショックを受け、晩年になって各地で自身の経験を講演、戦争の悲惨さなどを語り続けた。昨年5月に99歳で亡くなった。
 宮尾監督は3年前に須坂市内で講演を聞き、原田さんの経験や思いを伝えようと、亡くなるまで取材を重ねた。
 映画は原田さんのインタビューを中心に、写真や映像、資料、関係者の証言などを交えながら、原田さんの生涯や、戦場の様子、思いを伝えると共に、当時の時代背景や国内、長野の様子などを解説し、戦争の全体像も明らかにしている。
 映画の中で原田さんは、撃墜した相手操縦士の「助けてくれという哀れな顔、火だるまになって、熱いと言って落ちていく姿をはっきり覚えている」「相手にも家族、おっかさんがいたと思う」と振り返り、「戦争ほど人道から外れた罪悪はない」と訴えている。
 「今の平和は数えきれない犠牲の上に成り立っている」「人を人として扱ってくれないのが戦争。それを伝えたい」と語っている。
 初日の初回上映は満席で約150人が鑑賞した。親子で鑑賞した宮入るみ子さん(45、長野市)は「『殺さなければ、殺される』という戦争の悲惨さや命の大切さなど感じた」と話していた。
 上映期間中、映画館ロビーでは戦時中の新聞や地図、ポスター、戦闘機の燃料瓶などの資料を展示している。
 29・30日は上映前に、子どもたちに空襲時の心構えを説く、戦時中の紙芝居の実演もあった。5・6日にも行われる。
 11日午前10時40分からの上映後にも、宮尾監督の舞台あいさつがある。
 なお、同映画の上映は8月12日までの予定だったが、延長されて25日までとなった。長野相生座・ロキシー☎026-232-3016。

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