9月に新農協が発足〜新名称は「ながの農協」

2016-03-26 07:00 am by 須坂新聞

農業 icon 須高農業協同組合(牧良一組合長)は24日、北信5農協の合併の賛否を問う臨時総会を須坂市メセナホールで開き、正組合員の3分の2以上の賛成を得て、合併が承認された。他の4農協も同日に臨時総会を開き、合併が承認された。新農協は9月1日に発足する。
 合併する5農協は須高、ながの(長野市)、志賀高原(山ノ内町)、北信州みゆき(飯山市)、ちくま(千曲市)。新農協の名称は「ながの農業協同組合」とし、本所は現在のながの農協本所を使用。営農部と経済部を須高農協井上支所周辺に設置することが検討されている。 
 新農協は正組合員数が全国8位の36,452人、購買品供給高が全国4位の約253億円、販売高が全国10位の約302億円、貯金残高が全国20位の約5,800億円と全国有数の規模となる。
 合併の背景として、TPPや規制改革、農業者の高齢化に伴う生産量減少、競争激化による農業危機、人口減少による管内マーケットの縮小などがある。
 2年前に合併推進委員会(設立時は組織再編検討委)を立ち上げて「生産者の手取り向上」を目指すべく協議を重ねてきた。
 総会で、牧組合長は「組合員と共に、5農協が培ってきた地域資源と経営資源を最大限活用し、自然や地域環境と共存できる未来あるJAを目指す。須高農協が5農協の中核となって、農を基本とした、安心して暮らせる地域を構築していきたい」と決意を述べた。
 正組合員4,693人のうち、総会には本人と書面で4,167人が出席。このうち約88%の3,682人が賛成し、承認の条件だった3分の2を超えた。会場では213人のうち187人が賛成に挙手した。出席者から「合併は将来の農協のために意義がある」との賛成意見があった。組合員からは「本所が遠くなり、組合員との関係が薄くなるのが心配。これまで通り技術指導をお願いしたい」などの声もある。
 承認を受けて、牧組合長は「これまで、さまざまな難局を乗り切るには合併しかないと提案してきた。今回多くの人に理解していただき、感謝する。組合員のための農協なので不安もあると思うが、何でも相談していただきたい。合併した後が大事なので、実現して良かったと評価される農協を目指して努力する」と取材に答えた。

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