2020-04-04 07:00 am by 須坂新聞
須坂市本郷町の老人福祉センター永楽荘の敷地内で、昨年11月ごろに開花して現在もひっそりと咲く“謎のサクラ”が「子福桜(コブクザクラ)」と判明した。道路沿いに2本と、玄関脇に1本あり、同センターは先月26日、手作りの銘板を取り付けた。
判明のきっかけは、FMぜんこうじパーソナリティーの阿藤千鶴子さんが「須坂温泉付近に秋からずっと咲いているサクラの木がある。何という品種でしょうか」という市への問い掛け。当の永楽荘に記録はなく、市臥竜公園管理事務所の坂田温所長が、公益財団法人日本さくらの会(東京都)に画像を送って回答を得た。
以前からこれに似た話は利用者の間でも交わされたが、「フユザクラではないか」「シキザクラだろう」「ジュウガツザクラというのでは」といった会話にとどまっていた。
コブクザクラはフユザクラとして総称されるサクラの一種で、花一輪につき2〜3個のサクランボがなる特性を持つ。子宝の意味合いが名前の由来になったとされる。開花は秋〜冬と春の二季咲き。八重咲きで、萼筒(がくとう)がラッパのような漏斗(ろうと)形なのが特徴だ。
判明後、阿藤さんは「何年も前から車で通りかかるたびに気になっていて、狂い咲きなのかと思っていました。こんなにかわいらしい名前だったとは。調べていただき感謝です。花は白くて小さいので見過ごしてしまうほど。地元の皆さんに知ってほしいですね」と話した。
永楽荘は1974(昭和49)年春に開所。敷地内の樹木にはそれぞれに銘板がついているが、このサクラにはなかった。永楽荘の田子眞所長は「多く咲く年とそうでない年があるが、今年はたくさん咲いている方。理由はよくわからないが、いままでに実(サクランボ)がなったことはないようだ」と話している。
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