【新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除】美術館や動物園で営業再開の動き

2020-05-23 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 県内で新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除されたことを受け、須高3市町村の公共施設や商業施設でも感染拡大を防ぐための自主的な臨時休業を解き、営業などを再開する動きが出てきた。
 小布施町では16日、町のシンボル的美術館の一般財団法人北斎館のほか、町立のおぶせミュージアム・中島千波館と高井鴻山記念館がほぼ1カ月ぶりに再開した。再開初日の入館者数は北斎館7人、おぶせミュージアム4人、高井鴻山記念館5人。静かな再スタートを切った。
 町立美術館館長の池田清人さんは「まだ開いていない商店もある中、美術館が引っ張る形になる。気持ちが不安な時こそ、美術で心を癒して」と話した。
 北斎館はしばらく、団体の予約を受けない方針。「今は施設も客も様子見の状況」という。町立美術館は感染に備え、来館者の氏名と連絡先の記入を任意で求めている。
 観光で訪れた新潟県の60代の男性は「緊急事態宣言が解除されたので来た。前に一度来て町の雰囲気が良かったので、今回は妻を連れて来た」と話した。
 同町では町立図書館も16日、本の貸し出し限定で再開。小布施文化観光協会が小布施駅舎内で運営する総合案内所も16日から再開。観光協会長の大窪経之さんは「利用者もスタッフも安心できるよう、安全対策をしっかり行う」と話した。
 公益財団法人の日本のあかり博物館とおぶせ藤岡牧夫美術館も16日から再開した。各施設ともマスク着用など感染防止対策に協力を求めている。
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 新型コロナウイルス感染症の影響で4月11日から臨時休業していた須坂市動物園が18日、営業を再開した。園内には、親子連れなど来園者の笑顔と声が広がった。感染防止対策を図りながら、「日常」を取り戻すための一歩を踏み出した。
 好天に恵まれた再開初日は無料で開放した。来園者はゆっくりと園内を回りながら動物を見て楽しんだ。遊具で遊ぶ子どもたちも多かった。飼育員たちも再スタートに「張り合いがある」「動物たちも喜んでいると思う」と表情を緩めた。
 須坂市小山町の滝澤絵美さんは、長女の美緒ちゃん(3)、長男の大貴ちゃん(1)と一緒に訪れた。「早い時間に来て早く帰ろうと思って9時半ごろに来た。久しぶりなので子供たちも楽しんでいる。リフレッシュになりますね」と話した。
 須坂市中島町の保育園年少、?野真莉ちゃんと珠莉ちゃんは、祖母てるみさんに連れられて足を運んだ。双子の姉妹は、ペンギンやカンガルーが「かわいかった。(動物園に来られて)うれしい」と喜んでいた。
 坂田温園長は「(休業中には)小さい子たちが泣いて帰って行く姿を目にして寂しい思いがあった。感染が終息していない状況の中での再開に複雑な思いはあるが、笑顔と元気な声が聞こえることがうれしい。できる限りの対策をして、皆さんにお越しいただけるように頑張っていきたい」と話している。
 同園によると、再開初日は通常の平日入園者数の平均を大きく上回る398人が来園した。なお、感染の拡大を防ぐため、イベントは当面中止する。
 きょう23日からは臥竜公園の竜ケ池遊船所も営業を再開。また、31日までは須坂市民を対象に動物園の入園料と遊船所の乗船料が無料となる。
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 高山村では、31日まで臨時休業としている日帰り温泉などの村営施設のうち、一部の休業期間を短縮する。25日からYOU游ランドの一部(入浴など)、翌26日からは一茶ゆかりの里一茶館の営業を再開する予定だ。

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