「わくさん家」が7月閉所〜須坂初の民家宅幼老所、家庭的で好評だったが

2020-06-13 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市初の民家改築型宅幼老所として2003(平成15)年8月、南原町に開所した「わくさん家(ち)」(和久井進代表)は、7月末で通所サービスを閉める。小規模ならではのきめ細かさとアットホームな雰囲気が好評だったが、利用者の減少、施設の老朽化など、さまざまなタイミングが重なり決断した。運営はNPO法人「わくわく」(和久井輝夫理事長)。管理者は宮沢孝さん。
 慣れ親しんだ場所で、イキイキと生活したいというお年寄りの願いをかなえよう―。そうした願いのもと、障がいのある子どもの母親や福祉への思いを共有する仲間が立ち上げに関わり、共に働いた。施設は和久井さんの父・袈裟太郎さん(故人)の住居を改装。機能訓練室、食堂、和室、介護用風呂などを備えた。これまでに利用した人は約230人。いま現在利用する人たちは「ここへ来るのが楽しみ。これからどうしたらいいのか…」「寂しくなるね」と残念がる。
 和久井代表は「介護サービスは時代につれて変遷する。わくさん家は多機能型ではなかったが、この地域に宅幼老所が必要だった時に開所し、お年寄りや障がいのある人、子どもが一緒になって、にぎやかに過ごしてきた。人は誰しも老いるが、自分自身がこの年になってやっと分かることもある。後は他の施設に託したい」と話す。
 介護保険サービス事業者のうち宅老所は、須坂市に現在6カ所。
 わくさん家隣のログハウスに開設している認知症カフェ「オレンジカフェまゆ」は、年内は継続する予定。認知症の人とその家族など、誰でも気軽に訪れることができる。オープンは毎週火曜日と木曜日の午前10時〜午後3時。コーヒー、お茶など全て100円。和久井さん☎090-1828-0518。

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