須高の4連休、GoToトラベルの影響は観光バス動かず、個人中心

2020-08-01 07:00 am by 須坂新聞

観光 icon 政府の国内観光需要喚起事業GoToトラベルキャンペーンが7月22日に始まった。
 小布施町の美術館北斎館は直後の23〜26日の4連休で計1,440人が入館。24日はコロナ以降最多の470人が入った。ただ、昨年7月の3連休と比べて1日平均でまだ半分ほどの水準。連休中の同館駐車場は520台が利用したが、ほとんどがマイカーの個人客。客を乗せたバスは2台だけ。コロナ感染が収まらず、団体ツアーがほぼ止まっている。
 同館は「平日50人前後の状況が続いていたので、来てもらってありがたい。感染状況をみて気をつけて対応する」と話した。
 町営のおぶせミュージアム・中島千波館の入館者は4連休で計298人。高井鴻山記念館は同279人。「例年の7割減の水準。今までの団体ツアーは当面戻らない。受け入れ方法を考え直したい」としている。
 小布施文化観光協会が小布施駅舎で運営する総合案内所の窓口利用者は4連休で149人。1日平均で昨年の7割減。「GoToの影響は感じられない」としている。
 茨城県水戸市から訪れた72歳女性は「主婦仲間4人で車で来た。コロナが怖いので車中も常に消毒。小布施は立ち寄る店がいっぱいあって女性好みの町。北斎の絵を見て、栗おこわを食べ、まち歩きを楽しむ」と話した。
 一方、町内では「コロナ感染が全国で広がっている。県外の観光客が増えれば怖い。高齢者はコロナにかかれない」とする70代男性の声もある。
 栗菓子店の経営者は「小布施はリピーターが多く、住民との交流を強みにしてきた。一見さんを数多く受け入れるのではなく、近隣観光や二地域居住などより深いつながりを考えたい」と話した。
 コロナによる地域経済の落ち込みに対しては、町も「個人事業の飲食店だけでなく、従業員の多い中小製造業などもダメージを受けている。最盛期の秋に経済が回復に向かっていないときつい」としている。
 須坂市仁礼町の仙仁温泉岩の湯は4連休中がほぼ満室。金井辰巳社長は「GoTo以前に予約されていた。平日は例年より予約が少なく、コロナ終息を願う」、市観光協会の本藤浩史会長は「市内の飲食店は地元客らでにぎわっていた。地域の魅力発見の連休だったと思う」と話した。
 信州高山村観光協会事務局によると、高山村でも「例年の夏に比べると少ないが、だいぶ県内外客が戻ってきている」との感触だ。
 旅館経営者の男性は、コロナ禍での今後を見据え「GoToトラベルに頼るのではなく、今までのやり方を変えて持続可能な経営をしたい」と語った。

2020-08-01 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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