2020-08-29 07:00 am by 須坂新聞
豊丘小学校(原幸子校長、64人)の全校児童は27日、周辺の山に生息する野生動物の生態や、もし出会ってしまった場合の身の守り方などを、農林課職員に聞いた。ことし、学校近くでツキノワグマやニホンザルの出没が相次いでいることから、朝の全校集会に機会を設けた。
農林課の西條圭さんは熊について、「時速40km程で走り、鋭い爪を持つ。重さ60kgぐらいの石も転がす力持ち」と説明。鈴やラジオを鳴らして人間に近寄らせないことが一番だが、もし出会ってしまったら、ゆっくり後ずさりして安全な場所に移動すること、両手を高く上げて自分を大きく見せることなどをアドバイスした。
また「野生動物から身を守ることを最優先してほしい。動物の強さ、怖さを正しく知って必要以上に怖がらず、冷静に対応することが大切」と児童に呼び掛けた。
同校周辺で熊は6月21日に新田橋付近、7月4日、8月4日にそれぞれ離山付近に出没。サルによる農作物の被害も頻発し、校庭のフェンスの上でモロコシをかじったり、地域公民館そばのフェンスを伝い歩く光景も。またキツネ、タヌキ、カモシカも目撃されている。豊丘小児童は毎年、入学時に熊鈴を購入し、ランドセルに付けて登下校している。
市農林課によると、本年度、熊の目撃情報は8月27日時点で16件(昨年度は24件/例年20件前後)。人的被害はないが、リンゴ、モモ、プルーンなど農業被害が目立つ。山際に設置する電気柵は総延長50km。猛暑で山の中に餌が少ないことや、新型コロナの影響で人間が山に入る機会が減り、野生動物の行動範囲が一層広がっているのでは、との見方もあるという。
なお講演は、28日に仁礼小学校の全校集会でも行われた。
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