2021-02-06 07:00 am by 須坂新聞
須坂市動物園は1日、本年度の代表動物を務めていたオスのアカカンガルー「リュウ」が死んだと発表した。2歳だった。獣舎内での衝突事故が原因とみられる。代表動物が任期中に死んだのは初めてという。
同園によると、1日午前7時半ごろ、職員が獣舎の運動場内(通路側角のフェンス付近)で倒れているリュウを発見。心肺蘇生などの処置をしたが、その後死んだことを確認した。解剖の結果、頸椎(けいつい)が骨折していたという。
飼育員の森山絵梨さんは「カンガルーは臆病な動物。物音に敏感で大きな音がすると跳び回ったりする。リュウは何かの音にびっくりして獣舎内のどこかに勢いよくぶつかったのではないか」と推測する。
リュウは、2018年6月に仲間入りしたメスの「おとひめ」(6歳)の子。やんちゃな性格だった。来園者などの投票で本年度の代表動物を決める選挙で当選し、同園10代目の「顔」として活躍。最近では、高齢のため寝たきりになっている育ての父親「イッチ」(11歳)に添い寝する心温まる光景や、昨年6月に生まれた弟「マッチ」とじゃれ合うときには兄としての一面も見られたといい、来園者に親しまれた。
森山さんは「リュウが元気に成長していく姿を見られると思っていたので残念」と肩を落とし、突然の別れを惜しんだ。
同園では、過去にもカンガルーが獣舎内での衝突が原因で死んだとみられる事故が発生しており、緩衝材設置などで安全対策を強化してきた経過がある。坂田温園長は「獣舎の安全対策はしてきたが、さらに研究を進めていく。動物たちの安全確保を徹底し飼育していきたい」としている。
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