【須坂市消防本部】コロナに対応して最新搬送器具を導入

2021-09-18 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 9月9日の「救急の日」や9月5〜11日の「救急医療週間」に合わせて、須坂市消防本部はこのほど、新型コロナウイルスに対応した「救急力強化訓練」を同本部で行った。今年度須坂市が新たに導入・配備した隔離型搬送器具を使い、コロナ患者に対する救急搬送の手順を確認した。
 訓練は、「コロナに感染して自宅で療養していた家族が倒れた」という119番通報があり、現場に急行―という想定で実施。
 最初に救急隊員3人が感染防止のための防護服を装着。自宅に見立てた庁舎内の部屋に急行し、2人が患者をストレッチャーに乗せる作業、1人が家族に聞き取りを行う作業を手際よく行い、ストレッチャーを玄関まで運んで、待機していた新導入の隔離型搬送器具「アイソポッド」に患者を移し替え、さらにアイソポッドを救急車に運び入れて、医療機関に向かった。
 防護服は装着は補助の力を借りられるが、脱着は防護服にウイルスが付着している可能性があるため単独で行い、かつ服の外側に触れてはならない。
 このため、装着時は時間との戦い、脱着時は冷静な行動が求められ、改めて「落ち着いて確実に装着・脱着すること」を確認した。実際に防護服を着用した事案は昨年3回、今年1回あったという。
 また、アイソポッドは感染した患者を隔離するための「陰圧空気圧環境」を作り出し、患者の安全・確実な搬送や、搬送者・医療従事者への感染リスクを最小限に抑えるさまざまな最新鋭の装置を備えている。
 救急業務を担当する同本部警防課では「全国では自宅療養者が亡くなる事案が発生している。救える命を救うために、これからも迅速・確実な救急対応に努めていきたい」と話している。
 同本部は現在5台の救急車(須坂市消防署に2台、小布施分署に1台、高山分署に1台を常備/須坂市消防署に予備1台)を所有。
 警防課がまとめた今年の救急車の出動は、救急の日の9日(252日目)現在2,063件で、1日平均8.19件。昨年同日(1,862件)と比べて201件増えているが、コロナ発生前の2019年同日(2,170件)と比べると100件以上減少している。
 今年9日9日現在の出動の内訳は、市町村別は▽須坂市=1,575件▽小布施町=294件▽高山村=192件▽その他=2件。種別は急病が1,387件で全体の3分の2を占め、一般負傷、転院、交通と続く。
 また、搬送した1,996人中531人(26.6%)が軽症者。警防課では「症状が軽い場合やどこの病院に行けばいいのかわからない場合には『ながの医療情報ネット』の緊急医療案内サービス(☎0570-088199)が症状に見合った医療機関の情報を提供しているので活用してほしい。緊急性の低い要請がまだ多くあり、救急車を正しく利用してほしい」と呼び掛けている。問い合わせは警防課☎026-245-4900まで。

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