【須坂市立博物館】長電河東線100年企画展開催中〜身近な電車に懐かしさ

2022-04-02 07:00 am by 須坂新聞

趣味・生活 icon 市立博物館(臥竜公園内)は先ごろ、長野電鉄河東線須坂〜屋代間開業100年記念企画展「鉄道ノスタルジー〜時代と共に進む電車〜」の初日に展示解説をした。土屋真由学芸員は「長野電鉄駅員の帽子は駅長など職種によって使い分けられている。車内で切符の確認に使われるはさみは、改札ばさみとは違ったものが使われる。時刻の確認には懐中時計を使った。小型合図灯は夜間に離れた人に赤と青の光で意思を伝えた」と紹介した。
 展示資料は、長野電鉄や同社に40年余勤務した佐藤清さん(須坂市相森町)、長電を研究する宮崎愛斗(まなと)さん(須坂市坂田町)らが提供した。佐藤さんが業務で担当した平成6年10月15日改正の「長野電鉄列車ダイヤ」(手書き)も展示された。
 列車ダイヤとは「列車の運行状況を1枚の図に表示したもの。形が宝石のダイヤモンドに似ていることからダイヤ、ダイヤグラムと呼ばれる」(学芸員)
 電車運転士として業務に従事した佐藤さんの列車免許証も展示された。通常は見る機会のない珍しい展示物。「免許の種類は甲種電気車で、動力車操縦試験に合格した人に交付され、更新がない永年免許。電車の種類によっても免許は異なる」と紹介した。
 土屋学芸員は「今展示は鉄道ノスタルジーと銘打った。展示を見て過ぎ去った時間や過去を懐かしみ、改めて眠っている記憶や記録を思い出して、後世に伝えてほしいと願い企画した」。
 展示解説を聴いた佐藤さんは「私以上に詳しく調べて説明もよかった。アルミ板やビニール製レコードなど材質が珍しい記念乗車券・特急券や、ジグソーパズルや黄銅製キーホルダー、手ぬぐい入り、テレホンカード式など変わった記念乗車券をその時代とともに味わってほしい。河東線の駅舎も昔と今を比べて見ることができる」と展示の見どころも説明した。
 展示の一部は学芸員実習で市立博物館に通う小林真耶(まや)さん(清泉女学院大学人間学部文化学科3年)が担当。記念乗車券など展示物を調べた内容を紹介した。
 会期は5月29日まで。一般100円。高校生以下や市内在住70歳以上等は無料。休館は月曜(祝日の場合は翌日)と祝日の翌日。4月29日〜5月8日は開館。次回展示解説は5月8日午前11時から。

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