2023-01-21 07:00 am by 須坂新聞
須坂市はこのほど、動く地図と物語で須坂の魅力を伝える「観光ストーリーマップ(デジタルマップ)」を作った。須坂グルメ「みそすき丼」、須坂ショッピングセンター「パルム」、坂田山共生の森を取り上げた。市民参加とデジタル活用で、観光誘客につなげたい考えだ。
ストーリーマップは1.「須坂と味噌(みそ)、みそすき丼への想いを綴(つづ)る」2.「すざか不思議空間『パルム』のいまむかし」3.「坂田山共生の森バーチャル観光ガイド」―の三つを公開している。
1.は、須坂とみその関わりや、みそすき丼誕生までの経緯、市内でみそすき丼が食べられる4店舗と店主のこだわりなどを紹介。みそすき丼の店とみそ蔵がある場所を表すマップも掲載した。
みそすき丼は、かつて生糸商人との交流を通して親しまれた「味噌すきやき」に着目し、15年ほど前に開発された名物料理。名産のみそと製糸業が栄えた時代の一こまの両方を同時に堪能できる「この地ならではの一品」とPRしている。
2.は、かつて須坂の商業の中心地だったパルムの歴史に焦点を当てた。1969(昭和44)年の開店から現在に至るまで、半世紀の軌跡をたどっている。
往時のにぎわいを地図や写真、新聞記事などで紹介。過去と現在の写真を重ねて見られる「スワイプ機能」が特徴的で、画面上で矢印を左右に動かすと様子が見比べられる。
長年営業を続けている個性的で、魅力的な各店舗も載せた。インタビュー記事や写真、映像で伝えている。
3.は、坂田山の西側山麓に広がる里山を案内。多種多様な動植物をはじめ、史跡、文化財、人気アニメにちなんで注目を集めている森の見どころと、森を守っている人たちの活動を発信している。
指やマウスで画面を動かして視点を変えられる「3Dマップ」には、森の施設や見どころをまとめた。現在地や登山道などが確認でき、安心して散策を楽しむために便利だ。地図、写真、文章で巡る「見どころマップツアー」も掲載した。
市商業観光課は「ディープな須坂を、それぞれに関わる人たちの思いとともに紹介している。ストーリーマップを観光の選択肢の一つにしてもらえたらいい。市民の皆さんにも楽しんでもらえると思う」としている。
ストーリーマップ作りには、国のデジタル田園都市国家構想推進交付金を活用した。
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