2023-07-29 07:00 am by 須坂新聞
須坂市東中学校の生徒たちが、以前同校で踊られていた「東中音頭」について調べている。調査している生徒(17人)は20日、卒業生で音頭作詞者の鈴木尚美さん(米子町)を招き、誕生した経緯や踊りについて話を聞いた。
昨年度、同校の生徒がホームページに「昭和63年 東中音頭ができる」と記載されていることを発見し、東中音頭を復活できないかと考えていた。4月下旬から活動が始まり、卒業生の保護者に聞き込みや当時の資料探しなどをした。
調査から、平成7年に現在の校舎が完成するまでは踊られていたことと、歌詞を書いたのが鈴木さんだと分かった。
鈴木さんは当時、生徒会誌「あずま山岳」の編集委員をしていた。生徒会の中で音頭の製作が計画され、全校に歌詞を公募。桜並木や冬の銀世界など自然の豊かさを取り入れたことが評価され、鈴木さんの歌詞が採用された。生徒会で曲を作り、編曲を当時音楽を担当していた越徳子先生、振りを河藤右女順先生が付けた。
初めて全校で踊ったのは昭和63年度の文化祭「東祭」の運動会。踊りは生徒会からクラスの代表に、代表からクラスの生徒に教え、覚えたという。鈴木さんは「全校で一つのものを作る大変さを知った」と当時の様子を語った。
生徒たちは、実際に音源を流しながら踊りを練習。鈴木さんの指導で手や脚の動きを確認した。生徒は「動きはシンプルだが難しい」「動きがスムーズになるまで練習したい」と話しながら練習に励んでいた。
リーダーで3年の外山誇央(こう)さんは「実際に踊ってみて楽しかった。まだできてない動きをグループで確認していきたい」と意欲的だった。
取材に、鈴木さんは卒業後も踊られていて驚いたとし「生徒の皆さんと踊れて楽しかった。全校で踊る日が来ることを願っています」と話していた。
生徒たちは、9月の東祭で全校生徒で「東中音頭」を踊る計画をしている。
同校の総合的な学習の一環。「いのちを『ふきこむ』から、みらいへ『つなぐ』〜大切にしたいもの・大切にしていきたいもの〜」をテーマに全校でさまざまな活動に取り組んでいる。昨年度、ピアノ修理活動や演奏発表会を開いた経験から、本年度は東中音頭の他、ピアノ演奏会や革製品の再生など14グループに分かれて活動している。
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