2024-02-17 11:24 am by 須坂新聞
須坂市は13日、総額270億3,000万円の2024年度一般会計当初予算案を発表した。23年度当初比2.5%増。職員給与の引き上げや会計年度任用職員への勤勉手当の支給をはじめ人件費が大幅に増えるなど義務的経費の増加が予算規模を押し上げ、過去2番目に大きい編成となった。防災、子育て・教育、上信越道須坂長野東インター周辺開発などに重点を置いたほか、市民ニーズに対応するため予算には直接表れない制度の運用改善にも注力した。
防災対策では、千曲川の緊急治水対策プロジェクトを関係機関と連携して推進する。洪水・土砂災害ハザードマップの更新に286万円、防災行政無線設備機能の強化工事に1,580万円を計上。将来の消防力の充実強化に向け、長野市と連携し消防指令業務の共同化にも着手する。消防団に所属を超えた「女性部」を創設し、女性活躍の場を広げる。
福祉の充実を図るため、高齢者が住み慣れた地域で生活できるよう24年度を初年度とする「高齢者いきいきプラン」を策定。官民連携で孤独・孤立対策を進める。
子育て・教育では、学校給食費で物価高騰に伴う引き上げ分の一部公費負担に2,390万円を計上。高校再編への支援や小中学校適正規模の基本方針策定、中学校部活動の地域移行にも取り組む。
新たに「こども家庭センター」(子ども課内)を設置し、相談事業を充実させる。保育園のICT化に4,802万円を計上し、登降園の管理や保育日誌などに特化したアプリを導入する。2歳児の育休退園の解消や、自然体験で子どもの居場所づくりを推進する。
インター周辺開発では、北信全体の持続的発展を支援する。総仕上げと位置付ける周辺の道路整備に1億3,400万円を計上した。交通安全・渋滞対策について、関係機関や立地企業などと連携して検討する。
デジタル化推進で、県電子入札・入札参加資格申請受付システムに参加する。
国の交付金を活用した地方創生推進事業で農業や観光などの振興を図る。保育所ICT化(アプリ)と統合型GIS(地図情報)の構築にも充てる。
周年事業として、市制施行70周年記念などの事業を展開する。
市役所庁舎建設基金の積み立てに3億円を計上。須坂版画美術館長寿命化工事に1億5,739万円、須坂支援学校増築工事に9,198万円を盛った。
歳入は、市税が23年度当初比1.3%減の61億6,800万円。個人市民税は5.9%減の22億3,742万円、法人市民税は14.6%増の5億494万円、固定資産税は2.0%減の26億688万円を見込んだ。
地方交付税は、5.9%増の54億円。国庫支出金は2.2%減の27億7,878万円。寄付金は、ふるさと納税の好調が続くと見込み10.0%増の22億65万円とした。
市債(借金)は、23年度が清掃センターごみ焼却施設の解体工事に起債を活用したことから38.9%減の12億3,030万円とした。
24年度末の市債残高は、23年度末比2億1,900万円減の200億5,800万円を見込む。うち約133億円は後年度の元利償還時に地方交付税などで補填(ほてん)されるため、実質的な負担額は約67億円。基金(貯金)残高は86億9,600万円と試算する。
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