2024-03-02 09:41 am by 須坂新聞
須坂市の中心市街地にある須坂ショッピングセンター「パルム」を管理・運営する協同組合が施設の閉鎖を検討していることが2月28日、分かった。消防法令上、消防用設備などに不備があるとして市から是正を求められているが、根本的な改善を図るための費用捻出が困難な事情があるようだ。
同センターは、地元商店有志で立ち上げた協同組合が1969(昭和44)年に建設。鉄筋コンクリート造3階建てで、1階に通路と店舗、2階と3階に住居などを備える複合施設となっている。増床・増築を経て現在の形となり、オープンから半世紀以上がたつ。
防火管理の現状については市が28日の市議会3月定例会一般質問で「消防用設備などに関して消防法令上の不備が認められることから是正に向けた指導を行っている」と明らかにした。「(市が)店舗や共同住宅からの退去を求めている事実はない」とも説明した。
市によると、同センターは、不特定多数の人が出入りすることから特定用途防火対象物に位置付けられ、消防法で最も厳しい規制が課せられている。
市は2022年10月に立ち入り検査を実施し、不備が見つかったことから改修するよう通知。一部は是正されたが、昨年11月には警告書を出している。
組合によると、今後については「組合員や店舗関係者に方針を伝えているが、具体的な内容は言えない」とした。一方、関係者によると、組合からは施設の閉鎖や、組合員らが所有する土地・建物の組合への売却などを呼びかける方針が示されている。ただ、組合員の中には方針を疑問視する声もあり、「合意していない店も複数ある。閉鎖が決定したわけではない」とした。
同センターは須坂初の大型商業施設として、最盛期には40店舗ほどが営業していた。買い物の中心地としてにぎわったが、約25年前に核店舗だったスーパーの撤退を機に集客力を失っていった。徐々に店舗が減り、現在は10店舗ほどが営業している。
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