2024-03-30 07:00 am by 須坂新聞
1923(大正12)年4月に県上高井中学校として開校、本年度で創立100周年を迎えた県立須坂高校が記念事業の目玉として進めてきた図書館のリノベーション(改修)は昨年中に工事が完了、プレオープンしていたが、蔵書約35,000冊の収納作業などを終え、22日、「灯籠(とうろう)館」の新名称でグランドオープンした。
同図書館は1954(昭和29)年、創立30周年記念事業として独立棟(床面積320平方メートル)で建設。以来、約70年間にわたって須坂高生の「知の拠点」としての役割を果たしてきた。
生まれ変わった図書館について、昨年12月1日に開いたプレオープンイベントで、100周年記念事業実行委員会長の永田正幸同窓会長(高17回)は「図書館の木材は菅平にある同窓会林から伐採したカラマツ材が使われている。80年前に植樹していただいた先輩方に感謝したい。館内は天井が高く、とても明るい。生徒の皆さんにはぜひ有効に利用してほしい」とあいさつ。
共に同窓生で設計.監理を担当した第一設計の土屋元さん(高40回)と、現場監督を務めたマツナガ建設の浅岡亮さん(高46回)は「断熱性.耐震性の向上と同窓会林のカラマツをできるだけ活用することを主眼とした。断熱は内部の改善のほか屋根.外壁を遮熱塗料で塗装替え、カラマツ材は玄関アプローチから書架に至るまで目に見える形でふんだんに使用した。内部の配置も見直して利便性.機能性を高めた」などと説明した。
22日は終業式のため生徒が登校しており、グランドオープンイベントにも多数の生徒や教職員が参加。冒頭、松原雄一校長と生徒会図書委員長の天野将吾さん(新3年生)が玄関脇に館名板(揮毫は書道部)を掲げ、大きな拍手が送られた。
図書館内でのイベントでは天野さんが「図書館の名称は卒業した前図書委員長の北村莉子さんが考えてくれ、生徒や先生の投票を得て決まりました。これからずっと使われていく名前なので、生徒の皆さん、この灯籠館の名前を覚えてもらい、大いに利用してください」と呼び掛け、北村さんからのメッセージを読み上げた。
引き続き、生徒100周年実行委員長の永泉晴翔(はると)さん(新3年生)の司会で?本探しクイズ?などを楽しんだ。
25日に改めて図書館を訪れた際には、卒業したばかりの生徒が新たなステージに向けて勉強しており、生まれ変わった図書館について「とてもきれいで、勉強もはかどります。すごくいい環境です」と感想を話していた。
なお、100周年記念事業は式典、図書館のリノベーション、同窓会林の植樹、オブジェ「百年龍」の制作など多彩に繰り広げてきたが、締めくくりとして百年史がまもなく発行される。
この百年史は通史・現況・部門・回想・百周年記念事業・資料などの各編で構成、600ページを超える大作という。問い合わせは須坂高校同窓会事務局☎026-246-2669(平日午前10時〜午後3時)まで。
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