2024-04-20 07:00 am by 須坂新聞
須坂市は、まちづくりの新たな指針「立地適正化計画」(2024〜40年度)を策定した。人口減少と高齢化への対応が狙い。居住や都市機能を誘導・集約する区域や、郊外の生活を維持するための区域などを定めた。若者や子育て世代に選ばれ、高齢者が暮らし続けられるよう、市全体として持続可能なまちづくりにつなげる。
計画は、改正都市再生特別措置法に基づき策定。「都市計画マスタープラン」で目指す都市構造との整合を図った。計画の制度に基づく方針と、市独自の方針に沿って進める。
都市計画区域の市街化区域に定めた「居住誘導区域」(715ha)では、人口密度を維持することで、生活サービスやコミュニティーを確保する。居住誘導区域の中心市街地に都市機能を集約し、各種サービスを効率的に提供する「都市機能誘導区域」(97ha)も設定した。
都市機能誘導区域に定めた「誘導施設」は医療、福祉、商業、子育て支援・教育などに区分。既存施設を維持していくほか、将来的な移転・建て替えなどにも配慮する。
また、都市全体を見渡す観点から、都市計画区域外・市街化調整区域にも市独自の区域を定めた。
地域公民館を核に、必要な生活機能を保つ「地域生活機能維持区域」(8カ所)、須坂長野東インター周辺地区を観光商業機能などを導入する「広域観光商業区域」、市街化区域の豊島・松川両地区は積極的な誘導は行わないが、引き続き居住を維持する「居住維持区域」と位置付けた。
誘導施策は居住、都市機能、公共交通の三つの領域で設定。頻発・激甚化する自然災害リスクを踏まえ、防災指針も示した。
計画策定に伴い、今後、居住誘導区域外や都市機能誘導区域外で一定規模の開発などを行う場合には届け出が必要になる。
市まちづくり課は、「一定程度の人口密度を保ち、生活に必要な施設を残しながらコンパクトな住みやすい須坂市を持続させていきたい」としている。
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