2024-05-25 07:00 am by 須坂新聞
須坂市に残る蔵の町並みが、国の「重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)」に選定される見通しとなった。17日、国の文化審議会が文部科学大臣に重伝建への選定を答申。「北信地方における製糸業の隆盛をよく伝え価値が高い」と評価された。今後、正式に選定されるると、重伝建は全国で129地区、県内は8地区となる。
保存地区は谷街道、大笹街道、山田道の交点「中町の辻」(現在の中町交差点)を中心に、十字の街道沿いに広がる約18.3ha。特定物件(建物)は210棟に上る。近代以降の製糸業の隆盛とともに商業地として栄え、豪壮な建造物群が立ち並ぶ。
江戸末期から昭和初期に建てられた装飾的な意匠を持つ大壁造り(壁に覆われて柱が見えない構造)の商家や、町場の拡大に伴い高密度に立ち並んだ長屋、土蔵、寺社などが現存する。
保存地区の名称は「須坂市須坂伝統的建造物群保存地区」。上町、本上町、上中町、中町、春木町、新町、常盤町、横町、東横町の計9町にまたがる。
市によると、重伝建に選定されると、国から建物の修理や修景に補助が受けられるほか、防災や交通の面でのまちづくりにもメリットがあるという。
三木正夫市長は「須坂で営まれてきた人々の生活の歴史や文化を継承する大切な文化遺産。保存・活用していくことで良好な住環境の整備や地域のにぎわいの創出が期待できる」としている。(須坂新聞5月25日号3面に関連記事)
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