2024-09-07 07:00 am by 須坂新聞
須坂園芸高校と須坂商業高校を再編統合して2015年に誕生した須坂創成高校は本年度、開校から10年目を迎えた。農・工・商の3学科のうち、創造工学科は学校・企業・行政が連携して生徒の実践的学習の充実を図る「デュアルシステム」を導入し、地域産業の核となる人材育成に力を入れている。学校ではできない経験や学びが生徒たちを成長させ、職業選択や卒業後の進路に大きな影響を与えている。
デュアルシステムは学科の生徒全員が参加する先進的な取り組みで、各学年で外部と連携している。1年生は地域産業を学ぶ企業見学や講話、2年生は社会人として必要な能力や態度、職業適性を考える就業体験、3年生は実践的な技術、技能を身につける企業実習を行う。
本年度は2年生39人が8月と10月(両月3〜5日間)に就業体験、3年生37人が5〜6月に8日間の企業実習に励んだ。
3年生は5月9日〜6月25日までの期間に毎週1回企業実習に参加した。関口源侍(げんじ)さん(長野市)は剪定のこぎりを製造・販売する丸源鋸工場(東横町)を訪問。のこぎりの材料作り、刃を立てる目立ての作業、刻印作業など幅広い業務を体験した。
関口さんは「のこぎりの曲がりを修正する狂い取りの作業が難しかった。目で見ても全然分からなくて職人さんのすごさを実感した」。従業員らが仕事に励む姿を見て「協力して作業する時は声かけが大事なんだと気付いた。効率を上げるためにもコミュニケーションは大切」と現場ならではの学びがあった。
指導をした同社の湯本竜ノ介さん(33)は「初めて行う作業ばかりで最初は失敗することもあったが、だんだん任せられるようになっていった。高校生の成長の早さに驚かされた。丁寧に作業してくれたのも印象的」と感心。「身近にのこぎりを扱う会社があると知ってもらうきっかけにもなった」と話した。
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