2024-10-26 07:00 am by 須坂新聞
須坂市は、市内で運行する公共交通「すざか市民バス」の有効活用を図るため、荷物を積み込んで乗客と一緒に輸送する「貨客混載」の可能性を探っている。19日は初の試みとして、須坂創成高校の生徒が育てた野菜などをバスに載せ、日帰り温泉施設「湯っ蔵んど」(仁礼町)まで運んで販売した。
市民バスは、須坂駅を起点に4路線(仙仁線、米子線、北相之島線、明徳団地線)で運行。乗り降りしやすい低床式(ノンステップ)バスで、50円刻みの運賃体系(初乗り200円)などが特徴だ。運行は、長電バス(長野市)に委託している。
市まちづくり課によると、昨年度の利用者は延べ94,003人。2009年度の運行開始後、毎年10万人以上が利用していたが、16年度の112,862人をピークに減少傾向だ。特に日中の利用が少ないという。
市は、将来を見据えた中でのバス利用につなげるため、昨年度から職員と市内3校の高校生による「高校生ミーティング」を開催し、公共交通について意見交換している。今回の取り組みは、生徒から出た意見を踏まえて企画した。
創成高園芸農学科野菜・花きコースの2年生3人が参加した。学校前のバス停から、長ネギやキュウリ、コメ、ジャム、ドライフルーツ、シクラメンを入れた箱などを積み込んで運んだ。
同校によると、農作物などの販売は主に駅や郵便局、市役所など学校周辺で行っている。黒岩佳叶(かいと)さんは「荷物を積むので乗客に迷惑がかからないようにできれば学習の幅が広がる。(販売を通して)いろいろな人に須坂を知ってもらえる」と話していた。
同課によると、今後は同様に生徒から意見が出た自転車を載せて乗車できる「サイクルバス」なども検討する。担当者は「市民バスを知らない高校生が多いので接点をつくることが大事。利用してもらうことで将来に向けて利用者の裾野を広げていきたい」としている。
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