2024-12-21 10:12 am by 須坂新聞
須坂市教育委員会は、市内小中学校の再編に関する基本方針案をまとめた。未来を見据えた新たな学びの実現に向け、小中一貫教育を推進する「須坂学園」を構想。現在の11小学校・4中学校・1支援学校を、将来的には四つの「学園」に再編し、いずれも9年間の義務教育を一環して行う「義務教育学校」(小中学校の区切りなし)や「小中一貫型学校」(小中学校の区別あり)の開校を目指していく。17日、市議会全員協議会で説明した。
市教委がまとめた「新しい学びを実現する 新しい学校をめざして『須坂学園構想基本方針案』」では、目指す子どもの姿を「自分らしく未来を拓(ひら)いていく子ども」とし、子どもが▽学びをつなげ、生きる力を伸ばす学校▽多様な価値観と出会い、友と学び、地域とともに歩む学校▽自分らしさを発揮し、お互いを認め合う学校―を掲げる。
須坂学園構想は、一つの中学校と、その通学区内の小学校を一つにまとめて同じ学園と捉える。第一〜第四学園(名称は改めて検討)を設け、一貫教育を進める内容だ。
高甫小・仁礼小・東中を統合する「第一学園」は、基本方針策定から6〜7年後までに義務教育学校(施設分離型)の開校を予定。1〜4年生は高甫小校舎、5〜9年生は東中校舎を利用し、必要な改修や増築を行う。
豊丘小の児童は、今後6〜7年後までに須坂小に通学する。
第一学園の開校から6〜7年後までに開校を目指す「第二学園」は、須坂小・小山小・日滝小・常盤中・支援学校を統合し、小中一貫型学校(施設一体型または隣接型)を予定する。
第二学園の開校以降、豊洲小・旭ケ丘小・相森中を統合する「第三学園」と、森上小・井上小・日野小・墨坂中を統合する「第四学園」の開校を目指す。両学園とも、現時点で義務教育学校と小中一貫型学校のどちらにするかは未定。「15年以上先の計画となるため、児童生徒数の予想が難しい」(市教委)とした。
また、開校に向けて小中学校の通学区を一致させるため、通学区の見直しを進める。これに伴い、居住する町によっては通学する学校が変わる場合もある。通学の距離や時間が長くなる場合は、児童生徒の負担を考慮し、スクールバスなどの運行を検討する。
市教委はこれまでに、学びのあり方検討会議の提言を受け「新しい学びの形(須坂モデル)」を作成。小中学校適正規模等審議会に学校の適正な規模・配置のあり方を諮問し、答申を受けた。本年度は基本方針に関する検討委員会と策定委員会で協議を進め、原案を示した。
勝山幸則教育長は「さまざまな方々から意見をいただいて作成した基本方針案」と説明。「市全体を視野に入れた新しい学校づくりには時間を要する」としつつ、子どもたちにとって、より良い教育環境づくりの必要性を強調し「今がスタートする時期だと強く感じている」と述べた。
基本方針案は、市ホームページで公開しているほか、来年1月の市報と一緒に全戸配布する。また、1月1日から31日まで、基本方針案に対するアンケートを実施。4月からは順次、保護者や地域を対象に説明会を開く計画。市民の意見を踏まえて原案に修正を加えた後、パブリックコメントを募集する。来年度中の策定を目指す考えだ。
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