2025-01-11 07:00 am by 須坂新聞
須坂市は昨年12月20日、指定管理施設の市ふれあい健康センター「湯っ蔵んど」(仁礼町)の今後のあり方について、市民らを対象に実施したアンケート結果を公表した。回答数は368件(市内325、市外42、無回答1)。施設の存廃については「存続希望」が320件に上り、全体の87%を占めた。
存続希望の主な理由では「年間を通して幅広い世代が利用できる貴重な施設」「障害者が温泉を楽しめる唯一の場所(福祉浴室)」「大きなイベント開催や災害時の避難所としても利用価値はある」などの意見があった。
一方「廃止希望」は全体の11%にあたる40件。「大規模改修や維持管理に費用をかけ続けてまで交流の場を残す必要があるとは思えない」「黒字利益で改修するのは構わないが税金から捻出するのは間違いだと思う」「温泉施設であればもっと小規模なものに建て替えるのもあり」などの理由が挙がった。
自由記述で存続希望者は、子どもたちが遊べる公園の整備や空きスペースの有効活用、スポーツ施設の導入などを提案。廃止希望者からは、市が財政支援をして運営を続けることに否定的な意見が見られたほか、民間企業による再開発などの提案もあった。
湯っ蔵んどは1997年、市民の健康・福祉の増進や観光振興を図るため、県内最大級の温泉施設としてオープン。健康・福祉・交流・観光・防災(指定避難所)など多面的な機能を有する拠点となっている。
市は、現在の指定管理期間終了後の2027年4月以降の施設のあり方などを検討している。アンケートは10月1日〜11月8日に実施。市内全戸に意見や提案を募集する依頼用紙を配布した。施設の現状や存廃それぞれのメリット・デメリットなどを示した上で、電子申請と用紙回収(市商業観光課、市情報コーナー、湯っ蔵んどに用紙と回収箱を設置)で回答を求めた。内訳は電子267件、用紙101件だった。
先ごろ公表した民間事業者からアイデアを募る「サウンディング型市場調査」(8事業者参加)では、道の駅として整備・活用する提案が多かった。
市は、サウンディング調査やアンケートの結果を踏まえて総合的に検討し、年度内に今後の方針を示す考え。
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