【豊丘小】「離山伝説」を人形劇に創作

2025-01-25 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 豊丘小学校は、総合的な学習の時間で、地域の伝統や文化を学んでいる。このうち3〜6年生の「さぐるチーム」10人は昨年秋から半年かけて、地域に伝わる「離山(はなれやま)伝説」を人形劇に仕上げた。チームは2月13日と21日の参観日に発表するにあたり、このほど地域の民話関係者を招いて先行披露した。そこでの意見や感想を参考にして、よりよい発表につなげていく。世代を越えての地域文化の継承が期待される。
 「離山伝説」は「2匹の竜が村の家や畑を荒し回って村民を悩ませていた。その様子を坊さんと娘が見ていた。娘は竜めがけて短剣を投げたが届かなかった。坊さんは竜を鎮めねばと3日3晩お経を唱えた。やがて女竜は苦しみながら川を下って臥竜山となり、男竜はその場でのたうち回って離山になった」という物語。  
 さぐるチームは離山を登ったり、「離山伝説」の紙芝居を見たりして理解を深めてきた。チームには学んだことを参観日に発表する課題があり、児童たちで話し合って人形劇をやることにした。
 児童たちは劇に必要な人形や2匹の竜と背景の絵を手作りした。人形はタブレットを活用して作り方を調べ、頭部はピンポン玉、胴体はトイレットペーパーの芯を利用した。
 発表を見た園里郷土資料保存の会会長の小林道男さん(豊丘上町)は「人形劇をつくる新しい発想と意欲に感動した。絵も人形もとても上手にできていた。その上で竜が暴れたり、のたうちまわる動作をもっと大胆にした方がいい。坊さんの人形には『坊さん』と書いた方が分かりやすい」と指摘。また、「先輩が離山を『りゅうぽん』というマスコットにしたことを改めて紹介したらどうか」とアドバイス。  
 豊丘切り絵の会会長の立野照子さん(豊丘上町)は「劇はとても良くまとまっていた。ナレーターは上手だが、もっとゆっくりと抑揚をつけて感情を込めたらどうでしょう。場面が変わるところでは間を入れると分かりやすくなる」。豊丘地域公民館長の小山秀司さんは「村人の人形は場面に応じてもっと動きを大きくしたり、村人が驚く様子を叫んだら臨場感が出ると思う」と指摘した。
 ナレーション担当の後藤咲空(そら)さん(6年)は「とても緊張した。地域の人にいろいろと教えてもらったことを生かしていきたい」と決意した。
 同チーム担当職員の池田智樹教諭は「地域の皆さんに貴重な意見をお聞きした。その声を参考にして、よりよい劇にしていきたい。皆さんには常に子どもたちの成長を見守っていただいている」と感謝した。

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