【須高3市町村】埼玉・八潮市の陥没事故受け、巡視・点検で異常なし

2025-02-11 02:10 pm by 須坂新聞

お知らせ icon 埼玉県八潮市で1月28日に起きた下水道管の破損が起因とされる道路陥没事故を受け、須坂市と小布施町は道路の緊急巡視を行った。いずれも目視による点検で、路面の陥没や重大なひび割れなどは見つからなかった。高山村は通常業務で目視による点検を行っている。異常などの報告はないという。
 須坂市は1月29〜31日、職員が国・県道を含む市内主要道路や下水道管の幹線などを重点的に回り、異常がないことを確認した。今後、目視では確認できない管内のカメラ調査も計画的に進めていく考えだ。
 市水道局上下水道課によると、市は毎年、腐食が疑われる管やマンホールの点検を専門業者に委託して実施。管内は自走式のテレビカメラを入れて状況を確認している。本年度は既に延長約870mを点検済みだったが、事故を受けて急きょ約800mを追加し、今後調査する予定。
 また新年度からは、本年度策定した「ストックマネジメント計画」に基づき、本格的なカメラ調査に着手する方針。リスクの高い箇所から毎年12kmほどずつ順次進めていく計画で、新年度当初予算案に事業費を計上する予定という。
 市が管理する下水道管の総延長は2023年度末時点で約348km。2000年度前後に敷設した管路が多く、最も古いもので39年がたつ。一般的な耐用年数は50年とされており、同課の担当者は「事業の平準化を図るためにも、耐用年数を迎える前に計画的に予防対策をしていきたい」としている。
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 小布施町が管理する公共下水道は54km、農業集落排水16km、雨水管4kmの総延長74km。下水道で最も古いものは1986年に敷設、91年から供用開始。農業集落排水は82年に敷設、88年から。いずれも約40年がたっている。町は今回の陥没事故を重く受け止め、1月30日に目視で町内の幹線などを点検した。
 町によると、年度ごと、区間を分けて高圧洗浄による管路内の清掃を行い、6〜7年かけて町内の管理区間を一巡する。2017年からは予算の範囲で自走式のテレビカメラを管路内に入れ調査。状況に応じ、更生工事を実施しているという。
 町建設水道課では「対策は今後も引き続き行い、地域の安全安心を保っていきたい」と話している。
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 高山村が管理する下水道は約50km、農業集落排水約26kmの総延長約76km。村は通常業務で村内巡回の際に、目視による確認を行っている。
 村は5カ年計画に沿って各箇所の点検を進めている。本年度は新しい計画を策定中のため、目視以外での点検は行っていない。
 昨年度は管路内にカメラを入れる点検を行い、詰まりが生じていた箇所の高圧洗浄を行った。
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 県は1月29日までに管理する流域下水道でパトロールを実施し、道路上からの路面状況の点検で異常がないことを確認。市町村に対しては、改めて維持管理の徹底を要請した。
 県によると、国土交通省は大規模な流域下水道管理者(7都府県)に緊急点検を要請したが、県内には対象となる大規模な施設はないという。

2025-02-11 02:10 pm by 須坂新聞 - 0 コメント



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