【須坂市ふるさと納税事業の長期停止想定】事業見直し「市民福祉優先」

2025-04-05 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 須坂市のふるさと納税返礼品のシャインマスカットの一部に市外産が混在していた問題を受け、三木正夫市長は2日の市議会全員協議会で、ふるさと納税事業の長期停止を想定した2025年度の予算執行方針を示した。建設工事などの投資的経費は相当な事業で休止や延期を見込むなど、全ての事業の見直しが必要とした。実施事業と休止・延期事業は理事者が緊急性に応じて判断し、近く決定する。三木市長は取材に「先延ばしできない市民福祉に関わる事業は予算通りに執行していきたい」と述べた。 
 市は一連の問題の原因究明と再発防止に向け、外部有識者による第三者検証委員会を設置するための条例案と関連予算案を、4月中に市議会に提出する意向も伝えた。できるだけ早い時期に第三者委員会を設置したい考えだ。
 市の25年度一般会計当初予算は過去最大の総額312億円。既に議決されているが、議会側は予算に対する付帯決議を全会一致で可決。予算執行にあたり、市民福祉を最優先し、先送りできる大型事業をはじめ、歳出全体に危機意識を持つよう求めていた。市は決議に基づき、方針を決めた。
 市のふるさと納税は近年、実績を伸ばしてきた。23年度は寄付受け入れ件数が28万6,624件、金額は39億2,560万7,000円に上り、ともに過去最高で県内トップ。さらに24年度は前年度を上回る32万1,051件、47億551万2,350円を受け付けたという。
 25年度当初予算の歳入に見込む寄付金は25億円。歳出のうち、26年度以降の財源に充てるための基金への積立金には、18億8,968万5,000円を盛っている。
 だが、今回判明した返礼品の産地偽装問題を受け、市は3月10日までに全てのポータルサイトでの寄付募集を停止。再開の見通しは立っていない。
 市によると、寄付金がなくなることで、財政調整基金など主要基金からの繰り入れが増大。災害をはじめ有事の際の対応や、実施計画で予定している事業が26年度から不可能となる財政状況という。
 市は方針に基づき、25年度に計画していた事業を見直し、先送りできる事業を休止・延期して財源確保に努める。26年度以降の影響を少なくするため、切り詰めた分は基金に積み戻す。
 このほか補正予算は災害、制度改正に限ることで緊縮を図る。必要不可欠な一般財源を伴う経常経費の補正については、組み替えて対応する方針だ。
 三木市長は取材に、「寄付金がなければ財政的には厳しいが、工夫をしてやっていくことが大事」と述べた。
 総務省は、適正な寄付金募集と返礼品(地場産品に限る)の割合を3割以下とする基準に適合した自治体を、ふるさと納税制度の対象に指定している。
 市は総務省から4月21日までに、地方税法に基づく報告を求められている。同省の対応によっては今後、市が制度の対象から除外(最長2年間)される可能性がある。

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