【須高地区処分場計画】「米子候補地11、12は断念」須坂市長表明

2008-12-06 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 三木市長は2日、市役所で緊急記者会見を開き、長野広域連合が須高地区に整備する一般廃棄物最終処分場建設候補地について、適地選定委員会が選定し須坂市が折衝する米子候補地12、11(最も優位、優位)を断念すると発表した。今後は同委員会が選んだ須坂市、高山村の23カ所と、選定の過程で除外され、設置検討が可能な地域で検討を進める。

 平成18年2月、須高地区最終処分場適地選定委員会(須坂市・高山村合同設置)が米子地区の2カ所を候補地に選定した。同年、市は米子区で説明会や意見交換会を行った。地下水調査も依頼したが、区は賛同につながると採決の結果、否決の回答を寄せた。19年からは区総会を経て設立された「米子地区自然環境を守る会」が折衝窓口となった。
 同会は米子を除く全町に候補地の公募を求め、解散した適地選定委員会から候補地で選定理由の説明を聞きたい、など市へ伝え、市は先月、2人の元選定委員の協力により候補地で選定経過など説明した。その際、受け入れ絶対反対の強い声が三木市長にも届いた。
 市は本年度、特別職参与や廃棄物対策推進役を設け、同会との折衝を重ねてきた。
 三木市長は「米子地区は区民の犠牲の上に清掃センターなどごみ処理事業に30年間、協力してきた。候補地は米子不動尊の真裏にあり、精神的聖地と言える大切な場所。11、12は絶対反対の意見が強く、熱い思いと強い意思を真摯(しんし)に受け止め、折衝の経緯も考慮し、残念だが断念する」と述べた。
 今後は選定委員会で絞り込まれた残りの候補地や他の適地を中心に「受け入れの可能性を探りたい。技術的・科学的に議論された選定委員会報告書の趣旨に沿い、高山村の候補地へも市の事務局が説明したい。できれば21年度中に決めたいが、厳密にいつとは考えていない」。
 11月3日に市長が表明した清掃センター(米子)の跡地活用については「3ヘクタール以上とする面積的なことや、既存施設を除くとした選定過程で対象外の場所も含めてトータルで考えたい」とする。
 また、「長野広域連合で考えている最終処分場は最新の安全な施設。須高地区にという広域連合との約束を果たし、重要課題に取り組みたい」と述べた。
 市は同日開会した市議会12月定例会の福祉環境委員会や全員協議会で議員に伝えた。高山村長や長野広域連合長の長野市長には1日に伝えた。
    ◇
〈米子地区自然環境を守る会の駒津末治会長の話〉 市から11、12は断念する旨の文書が届いた。三十数年、ごみ処理施設を受け入れ、市のごみ行政に協力し十分貢献してきた。これ以上米子を責めることは公平公正に疑問が残る。市議会へ請願を出し、反対は区民の総意。山を売り、水路を開け、苦労して守る自然や空気を先人から子々孫々へ引き継ぐのは私どもの最大の務め。

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