2009-03-31 07:00 am by 須坂新聞
JA須高青年部はこのほど、合併20周年記念式典をJA須高本所で開いた。厳しい農業環境の中、消費者との交流を深めながら、新たな食文化を開く決意を固め合った。
席上、花井聡部長は「これまで米の自由化反対運動、青年部新聞の発行、JA中野市等との交流、雪害支援活動、JA祭での牛の搾乳体験などを行ってきた。部として、販売促進のみではなく、地場産品を通して消費者と交流を深める中で、食の信頼を勝ち取り、新たな食文化を切り開いていきたい。部員数減少や高齢化など厳しい現実に直面しているが、連携を深め知恵を出して乗り越えていきたい」とあいさつ。歴代部長へ感謝状授与のあと、三木市長らが来賓あいさつした。
引き続き、俳優の永島敏行さんが「農業見聞録〜私が見てきた元気な農業」をテーマに次のように話した。
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女性は井戸端会議で多くの情報を交換。それが女性の強さであり、日本農業の牽引力だと思う。
私は千葉市の海岸端の旅館で生まれた。遠浅の海で、引き潮時は六熟ほど歩け、アサリ、ハマグリなどがたくさん採れた。毎日アサリの味噌汁を飲み、すくすくと育った。
私は旅館を継ぐつもりでいた。親は、私を役者にしたくて映画「ドカベン」の俳優公募に勝手に応募。合格してしまった。
順調な俳優生活を送っていたが、30歳の頃に行き詰まりを感じ、俳優以外のライフワークを求めた。元々食に関心があったので農業に着目。俳優は短時間でその道のプロを演じるが、実際に一つの道を究めるには何十年という月日が必要。私は、そうした生きかたに魅力を感じた。
早速、学生時代の友人にお願いして水田を借りた。我が子に体験をと思い、家族、友人を巻き込んで手植えで米作り。少しやるだけで疲れて、農家の人の勤勉さに驚いた。苗を植え終わった時の気持ちは格別で、収穫米を食べたときの感動は忘れられない。
私は青空市場を企画した。そこは生産者と消費者、生産者同士の出会いの場で、全国の情報が入る。皆さんの仕事は素晴らしいが発信力が弱い。役者の私はお手伝いをしたいと思う。須坂は観光資源が豊富。農業と温泉などが手を組むことで相乗効果が出るのでは。日本独特の職業を扱った「おくりびと」がアカデミー賞を受賞したが、私は農業、特に「米と日本」をテーマにした舞台、映画をやりたいと思っている。
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