2010-11-28 07:00 am by 須坂新聞
市地球温暖化防止推進協議会(山口長志会長)は21日、中央公民館に阿部守一知事や井上忠恵副市長、山岸頌正(のぶまさ)須坂エコライフネットワーク理事長を招き、「地球温暖化防止シンポジウム」を開いた=写真。知事は横浜市副市長の経験を踏まえて「温暖化は行政のあらゆる分野に関係する。社会の在り方や仕組みを変えていかないといけない。県の中期計画を見直し、ライフスタイルを変える取り組みにしたい」と述べた。
約120人が出席した。基調講演で知事は「持続可能な人間生活優先の社会をといわれるが、そうなっていない。行政は法規制などで人間生活を優先してきたのか疑問。人間がおざなりにされる今、原点に立って暮らしを守ることをしないといけないと思っている」
「税収より借金が多い社会に疑問を持つ人も多いが、環境も同じ。今のままの暮らし方をしていては大変なことになってしまうという問題意識の中で、今までの延長線上でない社会を一緒につくりたい。持続可能な社会のためにご支援ご協力を頂きたい」とした。
また、山口会長がコーディネーターを務めるシンポジウムで、知事は「アリバイ行政にしてはいけない。例えば補助金が最良の手段か。1,000件に補助しても世の中はほとんど変わらない。予算が付きやすい旬の事業ほど危ないとの思いだ。行政は安易な方向へ進んではいけない。地域や企業団体の皆さんと一緒になっていかないとうまくいかない」と述べた。
井上副市長は市の温暖化防止対策と新エネルギー導入の経緯を説明した。「ライフスタイルの変革で持続可能な市づくりが大事。一人ひとりの行動が全体の温暖化防止につながることを認識して行動したい」と述べた。
山岸理事長は須坂で栽培した菜の花から搾った菜種油と、廃食油回収で精製したBDF(バイオ・ディーゼル・フューエル)をディーゼルエンジンの燃料に活用して地域内で循環する仕組みなど活動を紹介した。
また、理事長は、坂の街で生み出される電力(落差を利用した小水力発電)の活用▽面積の80%近くを占める森林資源や果樹栽培で排出されるせん定枝の利用(バイオマス)▽日照時間が長い気候を活用した太陽光発電、太陽熱利用▽湧水利用で二酸化炭素固定化率の高い植物の育成(ミドリムシなど)▽花の街の活性化(二酸化炭素固定化率の高い観賞植物の育成)―を温暖化対策で提案した。
2010-11-28 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント
Tweet© 須坂市公認ポータルサイト・いけいけすざか. ALL Rights Reserved. Privacy Policy