峰の原が集落“再熱”地区に指定

2014-06-21 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市峰の原高原はこのほど、県が進める「集落“再熱”実施モデル地区支援事業」の本年度のモデル地区に選ばれた。今年4月に市政策推進課内に新設した「信州須坂移住支援チーム」の地域おこし協力隊員らが、人口減少や空きペンションなどに悩む地域住民たちと一体となって、地域の存続に取り組む。県や地方事務所などと連携したり、大学生など地区外の人材も活用しながら、さまざまな方法を探っていく。
 同事業は県が総合5カ年計画(しあわせ信州創造プラン)に基づいて昨年度から実施。市町村と住民が一体となった地域存続への取り組みに対して支援を行い、その成果を検証・発信することで、県内各地域への広がりにも期待をかける。
 モデル地区は、今後集落の維持存続が困難になることが予想される地域を対象に、申請のあった市町村や住民によるプレゼンテーションを経て4地区を選定した。本年度は他に筑北村坂井、小谷村大網・姫川温泉、木島平村糠千(ぬかせん)が選ばれた。
 支援は2年間で、1年目は「ビジョン策定期」として地域の実態調査や先進地視察、研修会等を通じて地域活性のためのビジョンを策定。2年目は「実証・準備期」としてビジョンを具体化するための実証実験などを行い、3年目以降の本格実施を目指す。経費は県が1年目は100万円、2年目は300万円までを補助する。
 市によると、峰の原高原は昭和46年の県企業局による保健休養地開発を切っ掛けに誕生。56年に行政組織として峰の原高原区が発足した。当時は62世帯189人。平成6年のピーク時に97世帯274人いた人口は、現在82世帯189人(4月1日現在)にまで減少している。
 ペンションは峰の原高原スキー場が営業を始めた翌年の昭和49年に第1号がオープン。標高1,500m、菅平高原と隣接する日本で一番高い場所にあるペンション村として、平成8年のピーク時には81軒(峰の原高原旅館組合加盟のみ)にまで増えたが、経営者の高齢化や後継者不在などで現在は48軒(同)にまで減っている。
 信州須坂移住支援チームは本年度、地域住民の意識調査や空きペンションの把握など、徹底した現地の実態調査を行った上で、空きペンションや既存のペンションの活用方法、移住・定住・交流人口の拡大などに向けたビジョンを策定していくとする。同チームの加藤広明係長は「大学生など外部の人材も活用しながら、地元の皆さんと峰の原高原の将来や持続可能なペンション村づくりに向けたビジョンを考えていきたい」と話している。

2014-06-21 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。