2014-06-28 07:00 am by 須坂新聞
須坂駅前本通りで寝具・日用雑貨・インテリア・園芸品・菓子食品等販売するフジ会館(北横町、日䑓=ひだい=勝次店長兼社長)と隣接する総合衣料小売店のナガイ(同、北村茂社長)は、築35年を超える店舗の老朽化と耐震費用が多額に見込まれることから7月末で閉店することを本紙の取材に明かした。
日䑓店長兼社長は23日の取材に「今年2月の大雪後、5階天井から雨漏りがあった。外壁は一部はがれ落ち、昇降機等の部品がなくなり、今後設備更新費用がかかる。耐震化も発生する。安全対策を最優先し、閉店を決断した。ご迷惑をおかけするが、最後まで業務に努めたい」と話す。
同社は現在、ダイシン百貨店(東京都大田区)の子会社。昭和50年設立。かつては結婚式場や食堂を営業し、家具・電化製品なども扱った。アルバイトを含めピーク時には総従業員約50人。現在は従業員7人。年商約2億円(26年1月期)。鉄筋コンクリート造地上5階建て、延べ床面積約2,500?。
一方、ナガイ商事の北村社長は23日の取材に「5階の雨漏りや2階ベランダからの雨漏り、建物の老朽化、建築基準法による特殊建築物の耐震診断が更新時期を迎えることから7月閉店を決めた。長い間ご愛顧いただき感謝している。不便をおかけし、すまないところもある」と話す。
昭和53年4月創業。かつては結婚式場も営んだ。現在は肌着・子供服・紳士服・婦人服を販売する。年商は約1億2,000万円(26年1月期)。従業員6人。鉄筋コンクリート造地下1階、地上5階建て、延べ床面積約3,900?。
両社長は5月30日に市や須坂商議所、須坂職安、市消防署に7月末閉店を伝えた。
来店客の反応について両社長は「何でもそろうと重宝がられ、やめないでとの声が多いが、致し方ない」。両店舗は閉店、残務整理後、解体する予定。
開会中の市議会6月定例会の一般質問(19日)で、霜田剛議員は市内大型店(フジ会館・ナガイ)廃業、閉店について、市税収等への影響をただした。
三木市長は「地域商業の核として長年営業され、感謝を申し上げる。建物や設備の維持コストが大きく、建物劣化によりお客さまにご迷惑をかける恐れがあるため、やむなく閉店するとのこと。従業員の市県民税や法人市民税、建物取り壊しによる固定資産税の減収が想定されるが、金額は企業情報のため差し控えたい」とした。
また、同議員の市街地空洞化対策に市長は「地方都市の市街地は空洞化が顕著。須坂市全体の産業振興が大事との認識から農商工観連携や地産地消、地産外消に取り組んできた。大型空き店舗の活用は所有する民間の意向が最優先され、行政は制度上の支援はするが、主体的に関わるものではない。地域づくりは民が主体。行政は黒子」と答弁した。市の官民共通課題だ。
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