2015-07-18 07:00 am by 須坂新聞
松葉屋(須坂市北横町)の酒蔵解体、更地化に伴う須坂市教委の埋蔵文化財調査が6日から行われた。生涯学習スポーツ課は、14日の取材に、平安時代とみられる土器片や構築物の基礎の痕跡、中世の銅銭(中国製)1枚を発掘したことを明かした。
発掘調査は同社敷地の一部で実施した。東側(駅前南本通り側)から土師器(はじき、素焼きの土器)を検出した。土師器の形と須恵器(すえき、陶質の土器)の出土が少ないことから、平安時代の遺物と推定する。また、約100点とまとまり、壊れ方や摩滅状態から、近くに住んで土器を使い、川によって流れてきた可能性がある、とした。
また、構築物の基礎の痕跡は、南東側2カ所で検出。地中1mの地面のさらに25cmの深さに幅1?ほどの人為的な穴を確認した。
田中一穂学芸員は「水辺に建てられた構築物の杭や柱の穴が考えられる。ムラに近い所で日常的に人が使った場所か」。
一方、敷地西側からは、川砂や砂利の層が地表から深さ3mを超える所まで見られた。「大きな流れがあったのか」(田中学芸員)。
祭祀(さいし)関連は出ていない。
田中学芸員は「調査範囲が狭く、断定はできないが、川や川岸に当たる。人が日常的に煮炊きに使ったかめなどの土器や、生活の痕跡を伝える一部とみられるものが出た」と話す。
発掘調査は約20人で行った。
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