2019-01-01 07:00 am by 須坂新聞
世界一の長寿国日本にとって、これからの大きなテーマは「健康長寿」だ。いわゆる寝たきりや介護を必要とせずに健康的に自立して暮らせることをいう。誰もが願う健康長寿を、どうすれば手に入れることができるのか。本紙では、百歳を超えても生き生きと暮らしている須坂市豊丘町の市川進さん(101)のライフスタイルを通して、生涯現役、健康長寿のヒントを探ってみた。
市川さんは1917(大正)6年10月3日生まれ。身の回りのことはほとんど自分でこなし、今も畑に出て野菜作りに精を出す。食事は三食きちんと何でも食べ、特に卵は毎日数個を口にするほど大好き。「何よりの栄養剤」と、殻を割ってご飯にかけたり、生のまま飲み込む。病気はほとんどせず、風邪もあまりひかない。
杖は使うが、毎日家の周辺を歩く。目も耳も良好で新聞や本を読み、テレビは時代劇などが大好き。酒やタバコはやらず、夜は10時過ぎに寝て、朝は7時半頃に起きる。元気の秘訣を聞くと、「特にないよ。自分のしたいことをしているだけだよ」と屈託ない。
現在は3男の誠さん(71)、嫁の昌子(あきこ)さん(64)と3人暮らし。昌子さんは「何事もくよくよせずに、悩まないことがいいのでは」と話す。
一番の楽しみは須坂市社会福祉協議会が運営するデイサービスセンター「ぬくもり園」に週3回通うこと。入浴したり、通所者とお茶を飲んだり、体操や習字、花の手入れなどを行う。取材した日は仲間とお菓子作りに励んでいた。市川さんは「人とわいわい話すのが何より楽しい」とうれしそうだ。
同園には70〜90代の高齢者が1日約30人が通う。職員の牧久美子さんは「市川さんは最高齢ですが、とても元気。運動会でも応援団長を買って出るなどリーダーシップを発揮します。とにかく人とよく話し、笑顔も素敵。ご飯は大盛りでよく食べ、耳もしっかり聞こえていて、地元の昔話をしたり、政治の話もします。ユーモアがあることも元気の秘訣ではないでしょうか」と感心しきり。
市川さんは昨年5月8日放送のテレビ番組「林修の今でしょ!講座」で?100歳のご長寿さん?として紹介され、時の人に。健康長寿発信都市を旗印とする須坂が誇る健康長寿のシンボルなのだ。
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