広域ごみ焼却施設本稼働〜環境エネセンターが1日から

2019-03-02 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 長野広域連合は、長野市松岡にごみ焼却施設「ながの環境エネルギーセンター」を整備し、3月1日から本稼働を開始した。須坂市や高山村、長野市など6市町村の可燃ごみを受け入れる。1日最大405トンの処理能力を備える。これまで須坂と高山の可燃ごみを受け入れていた須坂市清掃センター(米子町)は、市の粗大ごみと不燃ごみを処理する。
 環境エネルギーセンターは、長野市清掃センター西側に整備。約4haの敷地に工場棟、管理棟、スラグストックヤード棟などを設けた。2016年5月に着工し、昨年9月から試運転していた。
 集めた可燃ごみは、ストーカ式焼却炉(3炉)で燃やす。発生した排ガスは2段階でろ過し、ダイオキシン類や塩化水素、硫黄酸化物を除去。その後、アンモニアを噴霧し、窒素酸化物を分解して有害物質を取り除いて、煙突から放出する。
 ごみの焼却灰は、プラズマ式灰溶融炉(2炉)で高温で溶かす。溶かした灰を冷やしてガラス質の砂「スラグ」にし、須坂市仁礼町に整備する一般廃棄物最終処分場に埋め立てる。一部は土木資材に活用する。
 燃焼熱を利用して蒸気タービン発電機で発電する。年間発電量は一般家庭約12,600世帯分に相当する、約51,000メガワットアワー。電力は同センターで使用するほか、新電力会社を通して、長野市内の公立学校や福祉施設などでも。
 施設の整備と運営は1つの企業グループが一括して受託、実施するDBO方式。建設工事は日立造船・北野建設特定建設工事共同企業体、運営は特別目的会社のEcoHitzながの。約20年の運営委託費を含めた事業費は約399億円。
 同連合事務局長の桜井篤さんは「長野広域連合としてごみ処理の第一歩を踏み出せた。各自治体のごみ処理施設が集約され、コスト削減や環境負担の軽減につながる。安心安全な施設として運営していきたい」と話した。
 同連合はごみ処理広域化基本計画に基づいて、ほかに、千曲市にごみ焼却施設、須坂市に最終処分場を整備する。千曲市の焼却施設は2021年9月の完成を目指している。現在、用地取得などを進めている。須坂市の最終処分場は建設中で、来年9月完成予定。

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