2021-07-17 09:21 am by 須坂新聞
世界的指揮者「炎のマエストロ」の愛称で知られる小林研一郎さんとバイオリニスト伊澤萌音(もね)さんは5日、高甫小を訪問し、5、6年生(57人)を対象に出前授業を行った。小林さんは「好きな音楽の世界でも絶望と隣り合わせの人生だが、僕を受け止めてくれるオーケストラが側にいてくれたから強くなれた」とこれまでの経験を話した。
イタリアの演奏会で、現地語が話せない人がなぜオペラの指揮をとるのかと非難された出来事を回想。「ステージ上で紹介されても誰一人拍手しない。本当に悲しかった。でも序曲が終わると会場から『マエストロ、ブラボー』の歓声。一気に空気が変わった」とし、世界共通言語の音楽でつながり、認められる感動を伝えた。
また伊澤さんは、難しい曲がうまく弾けず挫折しそうになったエピソードを話し、「あの時やめなくて良かった」と、継続の大切さを強調した。
クラシック曲の生演奏の他、なじみのある「アルプス一万尺」では、児童が距離を保ちながら手遊びをする場面もあった。
授業後、児童会長の竹前陽貴君(6年)があいさつし、「音楽は共通語という言葉を忘れず、これからの合唱コンクールの練習に励みたい」と誓った。6年生の田子桃萌(ももえ)さんは取材に「間近で聴くプロの音はすごくきれいだった。やめてしまったバイオリンを、もう一度やってみようかなと思った」と話した。
出前授業は県芸術監督団事業の一環。県文化振興事業団が文化事業の底上げを図るため、2016年に複数の芸術分野からなる監督団を設置。小林さんは音楽監督を務める。
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