2021-10-09 07:00 am by 須坂新聞
須坂商工会議所青年部が主催、小学校高学年を対象にした商売体験セミナー「ジュニアエコノミーカレッジ」は、例年多くのチームが参加して須坂商工会館と須坂えびす講会場で実施しているが、2年ぶり15回目となる今回はコロナ感染防止のため、参加者を豊丘小6年生に絞り、メンバーが同校に出向いて、販売実践に向けた学習や準備を進めている。
この事業は実社会に近いビジネス体験を通して経済の仕組みを学び、お金の大切さ、商売の楽しさ・難しさを知ってもらうと共に、「自分たちで考え、決定し、行動する」ことやチームワークの重要性を体験してもらうことが目的。チームごとに仮想の株式会社を設立、市内事業所の協力を得てオリジナル商品を開発し、販売実践、決算報告などを行う。
セミナーは9月〜11月に全6回を計画。児童たちは5人ずつ2チームを作り、1・2回では株式会社や商売の仕組み、ビジネスマナーなどを学び、会社の名前((1)株式会社SMILE(2)株式会社HAPPY)や社長・財務部長・商品部長などの役割分担を決めた。
取材した3回目は、商売に必要な元手(資金)を決めたり、商品販売のプランを立てたり、利益と配当の計算をしたりと、実践的な内容。児童たちは青年部メンバーのアドバイスに耳を傾け、課題に向き合った。
このうち、元手を決める際には1.資本金の1万円で商売するか 2.資本金と借入金を合わせて2万円で商売するか。どちらを選択するか、そのメリットとデメリットを学んだ上で話し合い、商品販売のプラン作りでは仕入れ値・売価・販売数を決め、利益を計算した。
これらの学習や話し合いを経て、販売商品を、(株)SMILEはハーバリウム小瓶、(株)HAPPYはマスクとトートバッグに決め、児童たちは「計算とか難しかったけど、いろいろ勉強になった。これからがんばっていきたい」と話していた。
ジュニアエコノミーカレッジ事業を担当する未来世代育成委員会の篠原敦史委員長(万和)は「子どもたちには、お客さまに喜んでもらうための工夫(付加価値)がもうけ(利益)になり、『ありがとうがお金に変わること』を知ってもらいたい。初めて経験することばかりだが、皆一生懸命取り組んでいる。がんばってほしい」と期待している。
今後は商品完成に向けた作業を進め、青年部が主催して11月3日に開く予定の「職業体験フェスティバル〜わーくわくすざか」で販売実践を行う。
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