2021-10-23 07:00 am by 須坂新聞
須坂市の旭ケ丘町と立町はこのほど、21世紀最初の年を記念して20年前の平成13(2001)年に収納したタイムカプセルをそれぞれ開封した。各町では区民や関係者らが収納品を手に当時に思いをはせて、思い出話に花を咲かせていた。
旭ケ丘町は14日、20年前の同日に公会堂横に埋設したカプセルを関係者ら約15人で掘り起こした。深さ約1.5mの穴からクレーンでカプセルがつり上げられると、参加者から拍手がわき上がった。
カプセルは区民から募集した品々を入れ、平成13年5月に田中康夫知事が同町を訪れた際にヤマボウシを植樹した場所に穴を掘って埋めていた。
当時の区長を務めた柴本幸和さん(85)は発掘に立ち会い、「(カプセルが)20年前と同じ姿で無事に出てきて、ほっとした。当時はいろいろな意見も出たが、実行してよかった。私自身も健康でこの日を迎えられてうれしい」と喜んだ。
個人の収納品は17日に公会堂で引き渡した。収納品を受け取った池田マサエさん(75)は「この日まで家族みんなが元気で過ごせたことがうれしい。中身の手紙は家族で読み返したい」。
公会堂では区の20年間を写真と年表で振り返る展示も行われ、区民らが思い出を語り合う姿が見られた。
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立町は17日に公会堂でタイムカプセルの開封式を行った。関係者ら15人が参加。区民などから寄せられたメッセージや写真をはじめ、市から提供のあった地図や統計資料、当時の新聞などが眠っていた。
カプセルは20年前の10月7日、地域から「子育ての呑竜(どんりゅう)さま」と慕われている呑竜社の秋祭りにあわせて封印式を行い、公会堂に祭られた。同社にちなんで「呑竜タイムカプセル21」と名付けられた。
豊田清寧(きよやす)さん(80)は「カプセルが開いた瞬間、この20年間のいろいろなことを思い出して泣きそうになった」と収納品を手に感慨に浸った。
小林宏区長(67)は「区の先輩方が素晴らしいものを残してくれた。立町で生きた証しをつないでくれた。世代を越えて、地域のつながりを実感できた」と取材に語った。
収納品は今後、公会堂などに保管予定。個人の収納品は、可能な範囲で本人や家族らに引き渡すという。
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