「クイーンルージュ」2年目の出荷始まる

2022-09-17 09:34 am by 須坂新聞

農業 icon JAながの須高ブロックは14日、須坂生まれの赤色系ブドウ「クイーンルージュ」を須坂共選所(本郷町)で初出荷した。種なしで皮ごと食べられるシャインマスカット、ナガノパープルと共に“ぶどう3姉妹”として、市場での期待も高い。
 出荷は昨年に続く2年目で、今年は須高ブロック管内で約600軒の農家が栽培している。出荷量はJAながの全体で昨年の3倍超の約1万ケース(1ケース5kg)を見込む。初日は170ケースが出荷され、9月下旬にピークを迎え、10月下旬まで続く。
 クイーンルージュの開発は2008年、県果樹試験場(須坂市南小河原町)で始まり、赤色系のユニコーンとシャインマスカットを交配して17年に完成。19年に品種名「長果G11」で品種登録。県は主力品種と位置付け、名称を公募して、高級で赤というイメージを持つクイーンルージュを商標名とした。
 糖度は20度以上とされ、シャインマスカットやナガノパープルより甘く、酸度が低いという。房の重さは500〜550gほど、1粒の重さも15g程度。
 露地の収穫期は須坂市では9月中旬〜10月上旬で、シャインマスカットやナガノパープルの収穫期と重なり、3種類そろえての贈答品としても注目されている。冷蔵貯蔵による年明けの出荷も検討。現在は県内でしか栽培できない。
 須高ブロック営農センターの山口大成さんは「高温や不規則な雨などに見舞われたが、甘くおいしく仕上がった。今月下旬から粒が大きくなり、甘みも増す。定植して4年目となり、今後さらに収穫量が増えると思う。3姉妹として定着させたい」と話す。
 また、同ブロックでは管内4カ所のブドウセンターで7日、主力品種のシャインマスカットが初出荷となり、10月初旬まで続く。
 シャインマスカットの出荷量はJAながの全体では50万ケースを見込む。ナガノパープル、有核・無核の巨峰などと共に10月末まで関東や中京、関西方面を中心に出荷される。
 11月中旬以降はシャインマスカットの冷蔵物を年明けまで長期間販売し、歳暮やクリスマス、年末年始などの需要に応える。香港や台湾など海外への輸出にも積極的に取り組んでいる。

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