豊洲小6年生が避難所体験で体育館に宿泊

2022-10-22 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 豊洲小学校6年生21人は14、15日、防災学習の一環で体育館に避難所を設営し、宿泊する体験をした。段ボールを使って個々のスペースを確保したり、グループごとに食事を作ったりして防災への理解を深めた。
 2019年10月の台風19号で被災した同校は、学校全体で防災学習に力を入れている。昨年度からは「豊洲小学校防災の日」(10月)も設けるなど意識を高めている。
 6年生は4年生の時から防災の学びを続けている。これまでに地域の人から昔の水害について話を聞いた他、身近な川に親しみ、故郷に愛着を持つために八木沢川でごみ拾いや草取りなどもしてきたという。
 本年度は市社会福祉協議会の協力を得て、1学期に避難所運営や災害発生予測について学んだ。避難所体験宿泊学習も当初は7月に計画していたが、新型コロナウイルスの影響で延期していた。
 体育館への避難所設営では、学校や自宅にあった段ボールを使って、一人一人自分のスペースを作った。箱を解体して板状にし、事前に用意した台座と組み合わせて、ついたてにした。寝袋や毛布を持ち寄って泊まった。
 食事はグループで協力して用意した。夕食はカレーとシチュー。米は非常時に用いられる包装食袋に入れ、沸騰した湯に入れて炊いた。調理室から体育館に運び、段ボール箱をテーブル代わりにするなどして味わった。
 15日の取材に、植木小春さんは「体験を通して避難生活の大変さを知ることができた。避難所は過ごしにくい。避難生活が長期間になれば疲れてしまう」と感想を語った。
 ?武璃久さんは「(包装食袋で炊いた)ああいうご飯は初めて食べた。硬いのかと思ったけどおいしかった」。床に段ボールを敷いて寝袋で寝たという野口來煌(らいき)さんは「慣れない場所で暑かったり、寒かったりして大変だった。本当の避難だったら眠れなかったと思う」と話していた。
 担任の酒井直治(なおじ)先生は「災害時は普段通りの生活ができない。見知らぬ人たちが集まる場所でマナーを守ったり、ある物をみんなで分け合ったりできるように成長してほしい。災害時だけでなく普段の生活にも生かしてもらいたい」と期待していた。

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