【須坂東と須坂創成を再編統合】県教委が須坂新校29年度開校案示す

2023-05-13 09:32 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 県教育委員会は4月27日、県立高校第2期再編で旧第2通学区(須坂市・小布施町・高山村・中野市・山ノ内町)の須坂東と須坂創成を再編統合する須坂新校について、創成の校地を活用し、2029(令和11)年度の開校を目指す考えを示した。募集学級数は農業、商業、工業の3専門科と普通科に当たる「みらいデザイン科(仮称)」で計7学級程度を想定する。市シルキーホールで開いた「第11回再編実施計画懇話会」で説明した。
 懇話会はこの日の会合で、懇話会内に設けた校地検討会議の報告を踏まえ、新校に創成の校地を活用することを了承した。
 これを受け、県教委は募集開始(開校)年度について「活用する校舎の改築など施設整備に必要な年数を基に考えていきたい」と説明。創成を活用した場合の施設整備には設計3年、工事3年の計6年が必要とし、「(本年度を起点に考えると)開校は施設整備が完了した翌年度の2029年度にしたい」と提案した。
 募集学級数は、旧第2通学区と隣接する旧第3通学区(長野市北部、飯綱町、信濃町、小川村)の中学校卒業予定者数を考慮した。現在、東と創成の学級数の割合は旧第2全体の約40%。旧第2の29年3月の卒業予定者数は23年3月に比べて103人(3学級)減、旧第3は445人(10〜11学級)減を見込んでいる。
 旧第2の卒業予定者数だけで考えると、「(新校は)9学級程度が想定される」が、東、創成両校とも旧第3から通学する生徒が多いことから「9学級から1〜2学級減じる必要がある」という。
 旧第2の定員充足率が3年連続で100%を下回る「空き定員」になっていることや、29年度以降も生徒減が続くことを踏まえ「定員をある程度絞って設定し、開校時の学級数を維持していくことが適切ではないか。募集学級数は7学級程度を想定した」とした。
 7学級の内訳は農業科、商業科、みらいデザイン科各2学級、工業科1学級を想定。開校の前年度に正式決定するという。
   ◇  ◇
 県教委は新校の設置に向け、懇話会での意見交換を踏まえ▽募集開始(開校)年度▽活用する校地・校舎▽設置課程・学科▽想定する募集学級数▽学びのイメージ―の五つを盛り込んだ「再編実施基本計画」を策定する。
 懇話会は前回までに、設置課程・学科と学びのイメージに関する意見交換を終了。学科・学年を超えた学びと個別最適な学びを実現する単位制の導入や、地域を学びの場とした探究活動、専門科と普通科の連携による新しい発想や価値の創造―といった学校像をまとめた。
 校地の選定について検討会議は、創成の校地を活用することが適切と結論づけた理由として、創成には新校の学びに必要な設備が整っているとし「この設備を有効に活用し、学科間の連携を実現していくことが新校の学びを具現化するために必要」などとした。
 ただし、施設や設備の充実を図っていく必要性も指摘した。学科間連携に必要な広いスペースや、全校生徒が一堂に会することができる規模の体育施設の整備などを挙げ、「生徒ファーストの視点で県教委に対して要望する」とした。
 県教委は5月に開く定例会で再編実施基本計画を決定し、6月の県議会定例会で両校の再編統合に対する同意を求める方針だ。
 高校再編推進室の宮澤直哉室長は「県教委として責任を持って再編実施基本計画を策定し、その先の議会同意へと歩みを進めていきたい」と述べた。
 次回の懇話会は7月に開く予定。

2023-05-13 09:32 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。