2008-05-18 07:00 am by 須坂新聞
平成13年に須坂市豊丘上町で見つかり、18年に新品種に認定された黄桜「ソノサトキザクラ」から、新たに枝変わりで緑色の桜が咲いているのが発見された。9日、植物遺伝学を研究している元法政大教授の笠原基知治さん(93、横浜市)がソノサトキザクラの調査に須坂市を訪れた際に、臥竜公園桜守りの会の羽生田郁雄さん(豊丘上町)宅の木から見つけた=写真は9日に撮影。接ぎ木して育てると緑桜になり、新品種に認められる可能性が高いという。
ソノサトキザクラは中灰野の弁財天参道にあるピンク色のフゲンゾウの中に黄緑色の桜を住民が見つけ、羽生田さんが接ぎ木して育てた。(財)日本花の会の調査で、4種類目となる黄色系八重桜に認定された。淡い黄色の花びらに緑色の筋が入り、枚数が20〜30枚と多く、花が大きいなどの特徴がある。
今回発見された緑桜は、花の形はソノサトキザクラに似ているが、小ぶりで花びらが緑色をしている。
笠原さんによると、ピンク色のフゲンゾウから黄緑色のソノサトキザクラへの枝変わりは、めったに起こらない突然変異によるもので珍しいという。
ソノサトキザクラから緑桜への変異は「ソノサトキザクラの黄色の遺伝子が、頻繁に緑の遺伝子に突然変異を起こしやすい易変遺伝子であることが原因。花びらを作る途中で緑に変化すれば、その後の成長で緑の筋となる。枝の芽の時期に変異すれば緑花の枝変わりとなる。今回の発見は予想できたが、この理論を実証するもので価値がある」と話す。
羽生田さんは「また新しい桜が見つかるとは驚いた。貴重なものなのでしっかり育てたい」と喜んでいた。
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