2009-11-29 08:00 am by 須坂新聞
第41回日展(社団法人日展主催)は12月6日まで国立新美術館(東京・六本木)で開いている。書部門で松本翠園さん(須坂市明徳町)が2年連続2回目の入選を果たした。受賞作は「島崎藤村の詩」(調和体)=写真上。一方、島田蘭竹さん(北原町)が初入選に輝いた。受賞作は「雁(かりがね)」(かな)=写真下。2人は須高書人会に所属する。書は応募10,426点の中から974点が選ばれた。新入選は184点。
松本さんは高校時代に書道を始め、書歴35年。短大時代から凌雲会(りょううんかい、東京)に所属する。津金孝邦会長(東京)の指導を受け、故山野井竹埜(ちくや)師に10年、鵜野竹魚師(長野市)に25年師事。現在同会常任理事。県展は平成19年から出品委嘱者。読売書法展は平成15年から評議員。
日展は平成9年から挑戦する。漢字二八作品(縦長)や漢字三六作品(横長)、巻子(かんす)作品で7回出品し、8回目の昨年は「野菊の墓」(調和体)で初入選。巻子作品3回目の今回は島崎藤村の詩200余字で挑んだ。
「日展は夢のまた夢の世界。皆努力される中で入ったのは巻子作品が少なかったからか。リズムで書くことが大事で先生のご指導のおかげ。まだまだ勉強中。今後も新しい作品に挑戦していきたい」と話す。
一方、島田さんは、大学時代から本格的に取り組んで35年。藍筍会(らんじゅんかい、東京)に所属し、今関脩竹師(故人)に平成元年まで15年間師事。師没後、清水透石師に現在まで20年間師事する。読売書法展は現在幹事。日本の書展は秀抜作家。
日展は20回以上挑戦する。二八作品(縦長)や二六作品(横長)、帖(じょう)作品(縦長)で出品し、今回を含め巻子作品は通算4回目。「雁」は新古今集の「かりがねは」で始まる6首を平安時代に使われた文字のかな150余字で表現した。
「これでいいとは思わずに今回も出した。出した後はまたいつも通りの練習の積み重ねの日々で、発表の速達が届いた時も落選を知らせる通知と思った。入選していてびっくりしたが、友人知人から電話や電報が届いてはじめて実感がわいた。東京で作品を見て再び実感がわいた。これからも積み重ねを大事に目の前の作品を一つずつ仕上げていきたい」と話す。
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