2009-12-19 07:00 am by 須坂新聞
日本政府観光局は9日、「国際会議誘致・開催貢献賞」の受賞式を東京国際フォーラム(有楽町)で開き、遠藤守信信大工学部教授(須坂市名誉市民、北原町)が議長を務めた「国際炭素材料学会議カーボン2008」を「国際会議開催による地域貢献の部」で表彰した。
カーボン2008は昨年7月13日〜18日、ホテルメトロポリタン長野を中心に30カ国と1地域から炭素科学者682人が参加した。伝統的カーボン材料からカーボンナノチューブに代表される先進ナノカーボン材料まで、炭素にかかわる基礎科学から応用までを対象とし、炭素科学者の国際連携と低炭素社会実現に向けた貢献を目的に開いた。
須坂市では96年にノーベル化学賞を受賞したハロルド・ウォルター・クロトー米フロリダ州立大学教授(英国人)を招いてメセナホールで市民公開講座を開き、中学生500人を含む市民ら700人が「楽しいサイエンス教室」を聞いた。また、メセナホールでは国際会議分科会を開いた。エクスカーション(交流のための遠足)は、須坂市の観光施設や蔵の町並み、小布施町で行った。
通訳やガイドボランティアのほか、琴、尺八演奏、押し花教室、高梨太々神楽保存会など各種団体や市民が大勢協力した。
7日間に延べ2,000人以上が宿泊し、特に海外参加者の比率が高く、経済効果が大きかったことや、須坂市とも連携し、公開講座で一般市民の科学技術への理解を高め、将来を担う子供たちの科学への夢をはぐくむ機会としたことなど広域波及効果も大きかったことなどが評価された。
遠藤教授は「日本学術会議や長野県、長野市、須坂市、長野コンベンションビューローの関係の皆さまの絶大な支援と、日本学術振興会、日本万国博覧会記念機構の協力をいただいた。受賞式は国際会議を中止して出席した。国際会議を地方で開催する意義が評価された。これからもさまざまな機会を通して科学への理解が深まることを期待したい」と取材に応えた。
【須坂市の三木正夫市長の話】議長役遠藤先生のお取り計らいで国際会議の分科会や市民公開講座、エクスカーションを須坂市内で開催していただいたことや、市民もさまざまな形でかかわることができ大変感謝している。
【須坂商工会議所の牧勇男会頭の話】須坂の市民としても大きな喜び。世界から研究者が集まった会議だが、クロトー先生には子供たちにも分かりやすい講演をしていただき、科学へ興味が深まった。
なお、同賞は、国際会議主催者や都市・推進機関の評価を高める目的で開催2年目。
2009-12-19 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント
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