須坂園芸と創成〜全国植樹祭、装飾協力で研究

2016-02-13 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 須坂園芸高校と須坂創成高校は3日、メセナホールで本年度の課題研究発表会を開いた。園芸高の3年生が10コースに分かれ、1年間の学習成果を披露した。
 フラワーデザインコースは、ことし6月5日に県内で開催される第67回全国植樹祭で、同校が装飾に協力する式典会場や、植樹会場を見栄えがする花で飾るための調査をした。
 昨年5月から約2カ月間、温室でペチュニアのカーペット品種(赤、白、ピンク、紫)を栽培。液肥の濃度に差をつけるなど8つの試験区を設け、装飾に向いている栽培管理方法を探った。
 調査の結果、開花数は放任区が最も多かったものの、「草丈や見栄えなどを含めると液肥300倍区が向いている。葉や花の色素を比較した場合も一番良かった」と報告した。 今後の取り組みに向け「株を大きくして花をたくさん付けるためには摘心をしてほしい。より花数が増えて見栄えが良くなる」などと後輩たちに助言。「来年度の植樹祭プロジェクトで活躍するメンバーの力になってほしい」と述べた。
 食品製造コースは、ワインブドウの品質向上について研究した。同校で栽培している品種のうち「粒が大きく、糖度が低い」ことが課題という赤ワイン用のサンジョベーゼの房を調整し、糖度を上げようと取り組んだ。
 1枝に2房の「対照区」と1房の「1房区」、2房と岐肩(枝分かれしている房)を落とした「岐肩無区」を設けて栽培。収穫時に房や粒の重さ、糖度などを調べた。
 その結果「1枝に1房にすることで養分が集中し、糖度が上がることが分かった」と説明。腐敗果も少なく成長が良かったという。
一方で「粒が大きいのに糖度が上がったのは疑問。ワインブドウは粒が小さいことで房に隙間ができ、光がよく当たるために糖度が上がると考えられている」とも話した。
 また、今回の研究では「まだ目標の糖度には達していない。房の調整時期を早くすることでさらなる品質向上が可能ではないか」と述べた。

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