復元されたのは昭和初期の…〜園里郷土資料館(須坂市豊丘町)

2019-04-20 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市豊丘町の園里郷土資料館に所蔵されている昭和初期の足踏み式オルガンが復元され、お披露目を兼ねた発表会がこのほど豊丘地域公民館で開かれ、市民ら約50人が昔懐かしい音色を楽しんだ。
 このオルガンは、同資料館の開館に合わせて、2年前に設置されたものだが、破損が著しくほとんど音は出なかった。そこで地元有志らでつくる豊丘地域活性化連絡協議会は昨年10月、オルガン修復師の和久井輝夫さん(82、須坂市北相之島町)に復元を依頼。
 和久井さんは約2カ月かけて復元し、同資料館のオープン2周年記念イベントで初披露となった。
 当日は地元のコーラスグループ「四季を歌う音楽教室」がオルガン伴奏に合わせて「春の小川」「うれしいひなまつり」などを合唱。同会代表の坂田操さん(須坂市豊丘町)は「久しぶりに聴くオルガンは優しい音色だった。ピアノとテンポが違ったが懸命に歌った」。オルガンを演奏した柴草みゆきさん(須坂市屋部町)は「ピアノ教室を開いているが、オルガン演奏は初めて。足踏みしながらは難しいと思った。心が優しくなる音色でコーラスととても合う」と話し、発表を聞いた地元の60代男性は「小学校で聴いて以来。当時の思い出が蘇ってきた」と喜んだ。
 同協議会事務局長の小林道男さん(豊丘上町)は「仁礼小のオルガンが昨年復元されたのを知り、豊丘地区でも復元して地域づくりにつなげたいと思った。また豊丘小の音楽授業でも、資料館の2階に復元された昔の教室で、このオルガンを活用してもらえたら最高。本日は復元された約100年前の音を聴けて良かった。この貴重な文化財を後世に伝えたい」。発表会に駆け付けた和久井さんは「オルガンはペダルの踏み込み加減で音の大小や音色が変わる。復元すれば電子楽器より長持ちし50年以上は大丈夫。オルガンに命を吹き込めて良かった」と話していた。

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