2022-07-16 07:00 am by 須坂新聞
楠わいなりー(須坂市亀倉町)の赤ワイン「マスカットベイリーA2018」が先ごろ、日本のワイン業界で活躍する女性が審査するアジア最大のワインコンペティション「第9回サクラアワード2022」でダブルゴールドを受賞した。さらには特別賞の一つで、日本の赤ワインの最高賞グランプリ・ジャパニーズワイン賞も獲得した。
同アワードには、25カ国から4,652点が出品。審査会は4月に東京と大阪で行われ、延べ430人が審査した。ダブルゴールド286点、ゴールド1,425点、シルバー614点の計2,325点が入賞。日本からは378点が出品され、122点が受賞した。このうち14点がダブルゴールドだった。
受賞した「マスカットベイリーA2018」は、日本固有品種の「マスカット・ベイリーA」が原料。国内産ブドウを買い入れて醸造した。
一般的に同品種で醸造されたワインはキャンディー香などが特徴というが、そうした特徴に複雑さが加わり、味わい深く仕上がったという。
楠茂幸社長は「マスカット・ベイリーAのワインは面白いスタイルになるだろうなと思っていた」。開業時からブドウの潜在力を引き出そうと力を注いでいるワインだ。「造り方によっては、いろんな良さをもっと引き出せる」と語る。
この他、「マスカットベイリーA2016」と、スパークリングワイン「グラン・ヴォワイヤージュ2015」がゴールドを受賞した。
また、4月にフランスで開かれた世界の女性ワイン専門家が審査する国際酒類コンペ「第16回フェミナリーズ世界ワインコンクール」でも、赤ワイン「楠R2019」が金賞を獲得した。
14カ国から4,780点(日本酒など含む)が出品。615人が審査した。ワインは日本から出品された97点のうち32点が入賞した。
受賞した「楠R2019」は、ボルドー系品種「カベルネ・ソーヴィニヨン」「メルロー」「カベルネ・フラン」の3種類をブレンドしたワイン。口当たりがソフトで、複雑な香りと味わいが楽しめるという。
「ボルドー系の品種を使ったブレンドワインは世界中で造られているが、日本らしいスタイルのワイン」と楠社長。同コンクールでの金賞は5年連続だが、赤ワインでは初めてだ。
二つの国際コンペで銘柄の異なる赤ワインが高く評価された。楠社長は「(2種類の)スタイルは違うが両方とも優しい味わいのワインという部分では共通している。日本の赤ワインのスタイルも世界で評価され始めているのかもしれない」と手応えを口にする。
「赤ワインに限らず(熟成中の)今後が楽しみなワインもたくさんある。さらに全体のレベルを上げていきたい」と話している。
「マスカットベイリーA2018」(アルコール分10%)は税込み2,211円、「楠R2019」(同12%)は3,531円で販売している。ともに750ml入り。
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