須高地区の救急車出動1日8.8件

2022-09-17 09:34 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市消防本部は、9月5〜11日の「救急医療週間」や9月9日の「救急の日」に合わせて、「救急活動強化訓練」を期間中適宜行った。同本部が所有する最新機器などを使用して、続発するコロナ患者に対する救急搬送などを訓練した。
 隔離型搬送器具「アイソポッド」の使用訓練では、救急隊員が感染防止のための防護服を装着した上で、アイソポッドに乗せた患者を救急車に運び入れ、車内での作業手順を確認した。
 このアイソポッドは感染した患者を隔離する「陰圧空気圧環境」を作り出し、患者の安全な搬送や搬送者・医療従事者への感染リスクを最小限に抑えるための最新鋭の装置を備えており、実際にアイソポッドを使用した事案は昨年1件、今年32件(9月9日現在)あったという。
 また、防護服は装着は補助の力を借りられるが、脱着は防護服にウイルスが付着している可能性があるため単独、かつ服の外側に触れてはならないため、「装着時は時間との戦い、脱着時は冷静な行動」が求められ、改めて「落ち着いて確実に装着・脱着すること」を確認した。実際に防護服を着用した事案は昨年約10件、今年約60件(9月9日現在)あったという。
 訓練では、救急案件の中でも特に緊急性や重症度の高い心臓マッサージの際に使用する電動式心肺人工蘇生器「LUCAS心臓マッサージシステム」の使用手順も確認した。同機器は米国心臓協会やヨーロッパ蘇生協議会のガイドラインの推奨に沿って、効果的で安定した救命処置を支援する高度管理医療機器という。
 なお、同本部は現在5台の救急車(須坂市消防署に2台、小布施分署に1台、高山分署に1台を常備/須坂市消防署に予備1台)を所有。救急救命士は24人(うち女性1人)いる。
 警防課がまとめた今年の救急車の出動は9月9日(252日目)現在2,224件で、1日平均8.82件。昨年同日(2,063件)と比べて161件増えている。
 今年9日9日現在の出動の内訳(以下の数値は概算)は、市町村別で▽須坂市=1,671件▽小布施町=317件▽高山村=233件。種別で急病が1,508件と全体の3分の2を占め、一般負傷、転院、交通と続く。
 急病のうち熱中症は50件。記録のある過去12年間で10月に発生したケースが2回(最も遅い発生は10月8日)あり、まだまだ油断できない=別表参照。
 また、搬送した2,140人中942人(44.0%)が緊急性の低いものや軽症者とのこと。「これから入院する」「コロナかもしれない」といった要請が実際にあり、同課では「緊急性の低い要請がまだ多くある。救急車を正しく利用してほしい」と呼び掛け、「これからも救える命を救うために迅速・確実な救急対応に努めていきたい」と話している。

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